最近、激安なサービスがいろいろ出てきています。それも本当に安くて、なんと「100円以下」!でサービスを提供する企業が続々と登場しているんです。5月14日TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で取材報告しました。
最初は100円のサービス。大成株式会社の加藤千加良さんのお話です。
★月額1本100円「me Light」
- 大成株式会社 加藤 千加良さん
- 「我々が提供しているのは「me Light」というサービスは、LEDの蛍光灯をレンタルするサービスです。月額1本100円。100円の中に設置工事費も含まれていて、イニシャルコストなしで導入ができる。レンタル期間は2年間でやっていて、2年後に解約された場合でも、海外で売却できるマーケットを取っていてこの金額で提供できる。」
これはビルのオーナーさん向けのサービス「me Light」。もともと、ビルの総合メンテナンス会社で、節電効果の高いLEDをビルのオーナーに気軽に変えてもらえるよう、インパクトのある1個100円という値段にしました。取り付ける工事費、途中で切れた場合の保証もついて1本100円です。
安さの秘密は「リマーケット」というシステムを作ったからで、レンタル期間の2年で返却されると、中古として海外で販売されます。寿命が長いLEDの特徴を生かした100円のサービスです。安いですね。
続いては、70円!全く違う分野でこんなサービスがありました。アイカサの丸川照司さんのお話です。
★1日70円で傘レンタル!
- アイカサ 丸川 照司さん
- 「アイカサというサービスで、1日70円でどこでも傘を借りれて、どこでも傘を返せるサービス。今は渋谷が中心で50カ所、都内で120カ所ある。渋谷駅の観光案内所、カラオケの鉄人、映画館、あとはローソンにも置いてあってコンビニは傘を売っているのに貸し出してもいる。今、脱プラの動きでストローとかが問題になっているが、ストローが街中に捨てられることは少ないのに傘は当たり前のように放置されていて軽視されがち。アイカサを広げてあげようと思ってくれたら嬉しい。」
相合傘から取ったサービス名で「アイカサ」。雨の度にビニール傘を買いたくない、でも傘がないという人向けのサービスで、レンタルするのは、ビニール傘ではなく丈夫な傘。100円均一で売っている小さい傘より安くしようと1日70円!何回使ってもMAX420円というサービスです。
ラインを使って登録・支払いができ、現在1万人が利用中、利用者はどんどん増えています。QRコードを使って借りたり返したりするシステムを作り、都内120カ所あるアイカサスポットで傘を借りて、他のスポットで返却することができます。
面白いのは、傘を売っているはずのコンビニにもスポットがあること。ビニール傘はCo2換算でビニール袋20枚分。プラスチックごみの削減に向けて、コンビニもサービスに参加してくれたそうです。
梅雨を前に、今月中にアイカサスポットが3倍に増える予定。会社にあったら便利です。
さてもう1つ。今度は1回50円のこんなサービス。合同会社ダブミリの斎藤 秀一さんのお話です。
★1日50円でモーニングコール!
- 合同会社ダブミリ 斎藤 秀一さん
- 「法人向けモーニングコール「ノーミス」というサービス。従業員の寝坊や遅刻を事前に察知して起床管理をする。予約時間に電話をかけ3回出なかったら責任者に電話をかけるシステムで、1回50円となっております。いま利用いただいてるのは鉄道会社さん、地方のひとりでやっている駅で、朝、駅員さんが行かないと駅が開かないというところで使っている。あとは添乗員さん。朝添乗員さんが行かないとツアーが始まらない。朝必ず時間を守らなければいけない方々にオススメできるサービスとなっています。」
寝坊や遅刻をなくす、ミスをなくすということで「ノーミス」と名付けられたサービス。月額課金は一切なし。一回(1日)50円で自動音声が流れるモーニングコールをしてくれる。ユーザー(起きる人)が電話に出なかった場合、責任者に連絡が行くシステムで、電話代が1分27円ほどかかってしまうので、それに手数料を加えて50円です。
例えば、会社の部員全員を登録しておくと、誰かが寝坊して連絡がつかない場合、責任者である部長に連絡してくれます。特に朝早い仕事をしている方にとっては嬉しいサービスですね。
このように、100円以下の格安のサービスが続々と登場していますが、なんで急に増えてきたのか。モーニングコールサービスを作ったダブミリの斎藤さんは、大企業の変化によって生まれた流れだと話してくれました。
★システムの開発、そして開放
- 合同会社ダブミリ 斎藤 秀一さん
- 「システムで完全に全自動で動くように作っているので人の手が入らない。どんなに利用者が増えてもうちの人件費は増えないので安く提供しようと考えた。これは電話会社さんが我々プログラマーに対して、電話をかけたり電話を受けたりするシステムを解放してくれていてそれを使ってプログラムを組んだ。昔は提供されず外部の人はできなかった。自社のデータやリソースをオープンにして色々な会社や個人に使ってもらうという流れができていて、今後もこういったサービスは増えていくと思っています。」
技術の進歩で、安く簡単にシステムが作れるようになった。そして、大企業がシステムをオープンにしたことで、ベンチャー企業や、個人でもシステムを作ることができるようになりました。この流れは様々な業界で起きているので、我々の周り色々なところで格安のサービスが登場しているようです。