毎年5月は自転車月間。そこで、今日は自転車のお話です。今、自転車を使って町おこしを行おうと、茨城県のある地域が、数々の取り組みを行っている、というのです。そこで・・・。
「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまる「現場にアタック」!!5月15日(水)は、レポーターの近堂かおりが『魅力度ランキング最下位とは言わせない!茨城県土浦市が自転車で猛アピール!』というテーマで取材をしてきました。
★自転車のまち土浦!!
まずは土浦市の商工観光課、中村良さんのお話です。
- 中村良さん
- 「土浦市では【自転車のまち土浦】を目指しまして、例えばレンタサイクルの充実を図っています。土浦市を含めた8つの市と町で広域レンタサイクル事業を行いまして、ある地点で借りたものを別の地点で返せるようなシステムを取っております。また、日本で湖の面積で二番目を誇る霞ヶ浦が一周全長140キロがございますので、こちらを一周して走破して頂くというのも、サイクリストの間で達成感があるということでたくさんの方が行なっています。駅のビルも自転車の拠点施設として改装されまして、皆様にも自転車の町として徐々にご認識頂きまして、土浦駅を起点に自転車に乗り出す方も多く来て頂いています。町の活性化には有効な事業だと思っています。」
茨城県全体の取り組みとして昨今、自転車での町おこしを行っているのですが、その中でも特に熱心に取り組んでいるのが土浦市。霞ヶ浦一周が有名。
茨城県南部に、全長180キロの自転車専用の道路【つくば霞ヶ浦りんりんロード】が開通したのをキッカケに、土浦を自転車の町としてアピール。
これまで観光で土浦を訪れるといえば【花火大会】【マラソン大会】【カレーフェスティバル】など単発のものが多く、もっと、年間通してお客さんを増やすことは出来ないかという悩みがあった。
街中にサイクルラックを設置したり、お店がサイクリスト割引を行ったり、全体での取り組みが実を結び、サイクルロード利用者は当初3万人→8万人へ増加!
★市役所も自転車に力を入れています!
そして【自転車のまち土浦】を盛り上げるために、市の職員もユニークな取り組みをしているそうです。土浦市の政策企画課、東郷裕人さんのお話です。
- 東郷裕人さん
- 「昨年なんですけど、自転車通勤体験プログラムというのを行いまして、市の職員を対象にして自転車通勤をしましょうよというもので、2ヶ月間、週2日程度の自転車通勤を実施しました。結果としましては参加者21人で体重の変化としては1人あたり1キロくらい減りました。血液の変化も、血中中性脂肪が減って、善玉コレステロールが増えて、悪玉コレステロールが減ったと。(ほんとですか?)ほんとです。私も体重が1.5キロ減りまして(通勤時間はどれくらい?)50分くらいですね。(自転車で50分?)12キロ離れてるんで。まあでも何日かやってると慣れてくるんで、意外と大丈夫ですね。」
すごいですね!自転車通勤で健康診断の結果が改善。効果がばっちり出ています!!
昨年の結果が良かったことから、土浦市では今年4月から、職員の自転車通勤を促す推奨週間を始めました。これは4月、5月、6月、9月、10月の毎月第4週は自転車で通勤しましょう!というもの。
通勤後の気分や仕事の意欲も高まったことから、今後はより多くの職員を対象に。お客さんを街に呼べるだけでなく、市民の健康にも効果アリ。自転車はいいことが多いですね!
★駅ビルも自転車対応!
そしてサイクルロードへの起点となる土浦駅も大幅な進化を遂げていました。JR土浦駅の駅ビルプレイアトレ土浦の高梨将克さんのお話です。
- 高梨将克さん
- 「プレイアトレ土浦は2018年の3月に第一弾の開業をしました。自転車ショップを入れて、最新のロードバイクが借りられるレンタサイクルのサービスだったり、シャワー室を完備したり、ロッカーを完備したり、手ぶらでもサイクリングを楽しめるようなイメージで作りました。駅ビル館内は全体的に自転車をお持ち込みできるような作りで、館内各所にバイクラックを置いていて、サイクリストの方は自転車を掛けて、ご自分の大切な自転車を眼の前にしてコーヒーをゆったりと飲めたり、お食事を楽しめたりというような環境設定をしています。実際にサイクリストの方達が楽しくて、一年前にオープンしたんですけど、今日でプレイアトレに遊びに来るの268日目ですというようなツイッターを挙げてくださっている方もいますし、今までにない拠点というところで楽しんで頂けているのかなという、反応は強く頂いています。」
初めての駅直結のサイクリスト向け施設【プレイアトレ土浦】。まもなくオープンから1年を迎えるわけですが、土浦のサイクルロードを楽しむための起点として、週末には多くの人で賑わう。(サイクルラックが満杯になるほどだそうですよ!)
最大の特徴は自転車を持ち込める、つまり自転車を押して店内をぶらぶらできちゃう!というところ。床にブルーのラインが引いてあり、自転車の通り道が分かるようになっています。
飲食店などプレイアトレの中の各店舗の前にはサイクルラックも完備。高級自転車も安心。(15万~200万位のお値段だそうです!!これは見えるところに置きたい!)
昨日実際に自転車のままコーヒーを買ってみたのですが、店員さんが普通に対応してくれることに逆に違和感。愛車を見ながらコーヒーが飲めます。
★愛車とも眠れますよ!
最後に、来年にはサイクリスト向けに、こんな施設まで出来るそうで、再びプレイアトレ土浦の高梨さんのお話です。
- 高梨将克さん
- 「サイクリングホテルが来年の春以降にできるんですけど、サイクリングホテルっていうのは自分の自転車を客室まで持ち運べて、自分の自転車と一緒に寝れるよっていう。スムーズにサイクリストの方がホテルにお泊まり頂けるよっていう環境を心がけてやっています。」
大切な愛車をそのままホテルのお部屋に持ち込めるとのこと。愛車と眠れちゃうんですね!
地方都市は車が生活の中心。大きな駐車場完備のショッピングモールと競合しない魅力の発信を模索していた駅ビル。自転車はそこにピッタリだったんです!
自転車といえば広島のしまなみ海道が有名ですが、いずれは自転車といえば土浦になっているかもしれませんね。