日本で2番目に小さい市「狛江市」で来月“大きな変化”が起きます。それは・・・2月19日TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で取材報告しました。
東京都狛江市は、埼玉県蕨市に次ぐ面積の狭い市ですが、都心へのアクセスも良くお住まいの方も多い街です。そんな狛江市に来月起こる変化とはなにか?狛江市・企画財政部の田部井則人さんにお話を伺いました。
★3月から狛江駅に「準急」がとまります!
- 狛江市・企画財政部 田部井則人さん
- 「狛江市は小さい市。唯一走る小田急線が、今までは各駅停車だけだったのですが、来月から狛江駅に『準急』がとまります(市内には狛江駅と和泉多摩川駅の2駅あり、いずれも各駅のみの状況だった)。面積が広くていくつか駅のある市区町村では、一駅は準急や急行が停まることが多いと思いますが、二駅だけの狭い地域で準急がとまるのは大きいです。」
小田急線は3月17日にダイヤ改正を行うのに合わせ、これまで各駅しか停まらなかった狛江駅・千歳船橋駅・祖師ヶ谷大蔵駅に、準急がとまるようになります。時間帯によって狛江駅を通過する準急もありますが、これまで各駅しか停まらなかった狛江駅は大きく変わりそうです。
これを受け狛江市は、ツイッターなどのSNSで「準急停車」について報告。すると「いいね」の反応が通常の10倍ほど来たということですから、かなり注目を集めているのが分かります。
★狛江駅利用者からは、喜びの声多数
では、実際に狛江駅を利用している方々に、準急の停車を楽しみにしてるのか聞いてみました。
- ●「生田から狛江へ週一で来てるけど、本数も多いし便利になると思う。期待しています。」
- ●「職場に行くのには、色々と本数が増えて楽。職場が狛江なので便利になりそう。」
- ●「各駅しかなかったので便利ですよね。調布の方を利用していたけども、便利になるならこっち(狛江駅)に来たい。」
- ●「50年近く狛江にいますが、良いことですね。今までは成城乗り換えだったので、大きく変わる。80になると乗り換えも大変ですし。」
狛江駅で皆さんにお話を伺ったところ、「そもそも準急がとまることを知らない」方や、「慣れるまで苦労しそう」という意見も出てきましたが、概ね歓迎する声が多かったです。
★準急と準急に挟まれた各駅の街「和泉多摩川駅」
一方、狛江市内にあるもう一つの駅「和泉多摩川駅」は、今回のダイヤ改正での変化はナシ(準急はとまらず、各駅のまま)。ちなみに和泉多摩川駅は、狛江駅と登戸駅のいずれも準急停車駅に挟まれる形となります。そこで、和泉多摩川駅の利用者の方々にもお話を伺ってみました。
- ●「停まって頂けるとありがたい。準急があれば便利ですよね。」
- ●「停まって欲しいですけどね。会社がここなので、停まるにこした事はない。都内に行き来もするので準急だったら早いですし。」
狛江だけズルい・羨ましい、といった声は聞かれませんでしたが、「各駅は空いていて良いんだ!」と、半ば悔しさも感じられる?声もありました。
★準急がとまらない駅。利用者の苦悩
そうした中、和泉多摩川駅を利用しているある住民の方は、こんな思いを聞かせてくれました。
- ●「停まって欲しいと思いますが、登戸とすごく近いから和泉多摩川こにも停まったらもはや準急じゃないのかな。登戸や成城学園での今までの乗り換えに馴れちゃってるし。
でも和泉って、降りる人が少ないんですよね…。だからなんか分かる気がしちゃうんです。狛江くらい乗り降りする人がいれば、和泉も停まってくれるでしょうけど。」
- 駅の利用者数を考えると納得できるということで、何だか切なそうでした…。そこで小田急電鉄に、なぜ狛江駅などに準急を停車させるのか理由を伺ってみると、「乗降人員や千代田線の利用者が多いため」との回答をいただきました。
★「準急停車駅」が、新たな市のPRに
来月から始まる狛江駅への準急停車を巡っては狛江駅と和泉多摩川駅の利用者から色々な意見が出てきたんですが、狛江市役所の田部井さんは、狛江駅に準急がとまることで、今後期待する部分は大きいと、最後にこんな話を聞かせてくれました。
- 狛江市・企画財政部 田部井則人さん
- 「狛江市でもシティーセールスとして、市民の方以外の方にも狛江を知ってもらい、良さを感じてもらいたい。上手く行けば、来て頂くだけでなく、狛江に住みたいと思ってもらえればと思うので、準急停車についても推していきたい。」
「準急がとまる」ということが、市の魅力の一つとなりそうですね。