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Channel: 現場にアタック – TBSラジオ FM90.5 + AM954~何かが始まる音がする~
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かえって危険?新たな路面標示「自転車ナビライン」

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★自転車が安全快適に走るための新たな標示とは?

自転車が道路を安全に走るための道路標示『自転車ナビライン』って知っていますか?いろいろ議論になっているようなので、3月15日TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、86:30-8:30)の「現場にアタック」で取材報告しました。

★「なるべく自転車優先」の自転車ナビライン

最近増えている新しい道路標示『自転車ナビライン』とはどういうものか?東京国道事務所・交通対策課長の三條憲一さんのお話です。

東京国道事務所・交通対策課長 三條憲一さん
「『自転車ナビライン』とは、道路上を自転車が安全に快適に走って頂くために設置した、青い矢印と白い自転車のマークです。『自転車専用通行帯』を整備するためには、追加で用地買収が必要になったり、車線数を1つつぶしたりしないと整備ができませんが、交通量が多かったり複雑な形をした交差点で車道の幅員が限られている時、車と自転車が両方通る所に、『自転車ナビライン』を整備しています。ナビラインに車は進入していいけれど、自転車が通る所なので、なるべくドライバーさんには注意して走って頂きたい。
森本毅郎スタンバイ!

自転車ナビライン

自転車は、原則「車道を左側通行する」という決まりですが、歩道の走行はなかなか減らず、歩行者との接触事故も度々起きています。これを防ぐには自転車専用の通行帯を設けるのが一番なのですが、それにはある程度の道路の幅が必要で、狭い道路だと難しいのが現状です(原則1.5mの幅が必要)。

そこで生まれたのが、『自転車ナビライン』です。『自転車専用通行帯』と違って車も走れますが、「なるべく自転車に譲ってくださいね」という意味合いのマークです。都内では、現在約30か所で整備済みです。

★路上駐車や交通量の多い道は危ない…

では実際に、『自転車ナビライン』によって自転車は車道を走りやすくなったのか?4年ほど前に表示が整備された、港区の札ノ辻交差点で聞きました。

●「青いマークあっても車が止まってたりすると、結局避けないと走れないので、そういう時がすごく怖いですね。自分がもっと車道側に出ないと走れない。ガードで区切られちゃってる道路だと、車が停まってるからといって歩道に戻れないですよね。」
●「広い所はいいんですけど、狭い所でもマークがあるんですよ。そういう場所はバスとか通るので、結構危ないなって感じはあります。また、そういう所に限って歩道が狭くて通り辛い。どこ通るんだっていうのはありますけどね。」 

私も昨日、自転車に乗って札の辻交差点を渡ってみました。

森本毅郎スタンバイ!

自転車で実際に走ってみました

森本毅郎スタンバイ!

札の辻交差点(港区)。青いマーク『自転車ナビライン』に沿って交差点を渡ります

確かに、何も書かれていない車道に比べたら、心理的にも走りやすい!と思いましたが、配達中のトラックが何台も路上駐車していて、仕方なく歩道を走行することも・・・。また、この交差点の近くにある保育園にやって来るお母さん達は、「交通量が多いので、子供を乗せて車道を走るのは怖い」と仰っていました。

★結局、自転車が避けるしかない…

では、路上駐車や交通量の多さについて、何か対策はあるのか?東京国道事務所の三條さんに聞いてみました。

東京国道事務所・交通対策課長 三條憲一さん
「『自転車ナビライン』には、停車禁止・駐車禁止を促す効果はありません。路上駐車がある場合は、後方を確認しながらゆっくり避けるような走行をして頂きたいと思っておりますし、交通量が多い場合は歩道側に押し歩いて頂いたり、歩道上をゆっくり徐行して頂いたり、車を避けるという選択肢もあると思います。

取材中、『自転車ナビライン』の真上に路上駐車している車が何台もありましたが、道路交通法で定められたルールではないので、駐停車禁止区域でなければ法律上問題はありません。結局、自転車が避けるしかないのです・・・。また、「自転車は車道を走る」というルールもあくまで原則だそうで、やむをえない場合(交通量が多い時、道路の幅が狭い時など)は、歩道を徐行してもいいことになっています。

★車道の左側を走る自転車がかえって危ない

『自転車ナビライン』の表示はどこまで厳守すべきなのか?路上駐車が多い道路では、そもそもマークの意味があるのか?結局どこを走るのが安全なのか??だんだん混乱してきました・・・。

車のドライバーの立場からは、『自転車ナビライン』ができた現在の状況、どう見えているんでしょうか?タクシーの運転手さんに聞きました。

『自動車ナビライン』が整備された道路を走る、タクシー運転手
現状では、自転車レーンをちゃんと走ってる自転車の方が圧倒的に少なくて、歩道か、街道に関係ない裏道を走ったりしていると思う。わざわざここを走る意味が、自転車にもメリットが無いということ。別に歩道を走っても何も咎められないし、自転車レーンをちゃんと守って走っている人はかえって危ない存在ですからね。車線が増えたわけでも、幅が広がった訳じゃないから、並走できないですねとても。自転車も怖いですよねきっと。何ならポール立てて区切るくらいしないと。ああいう中途半端なペイントじゃなくて・・・

この方は、道路を拡張した訳でもなく、元々ある車道にペイントをしただけなので、真面目に車道を走っている自転車の方がかえって危ないと感じているようです。区切るならもっと明確に区切って欲しいとお話していました。

田中ひとみ

田中ひとみが「現場にアタック」でリポートしました!

田中ひとみの現場にアタック(リンクは放送後1週間のみ有効)http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20170315073259

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)


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