ケンタッキーフライドチキンが、チキンを食べるときに気になるあの悩みを解消するアイテムを作りました!「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)の「現場にアタック」で、レポーター阿部真澄が取材しました。
★手を汚さずにチキンが食べられる「フィンガーナップ」って?
クリスマスも間近になり、食べたくなってくるのが「チキン」ですよね。そのチキンのファーストフード店、ケンタッキーフライドチキンが、これまでお客さんから出ていたある悩み解消アイテムを導入しました。ケンタッキーフライドチキン 橋本友美子さんのお話です。
- 橋本友美子さん
- 「主力商品であるオリジナルチキンをはじめとするケンタッキーのチキンを食べるときに、「指が汚れない」ように工夫された指手袋=「フィンガーナップ」を導入しました。やはりチキンを食べるときに、「指が油っぽくなってしまう」という声をもらったので、それなら油を気にせず食べるにはどうしたらいいのかな?と検討したところ、持ちやすさとか着脱しやすさを考えたこの形に決定しました。」
指のナプキンということで「フィンガーナップ」。透明のビニール袋の親指と人差し指の部分だけが残っていて、そこに指を入れて後はいつもどおりチキンにかぶりつくと、一切手を汚さずに食べられるというもの。お客さんから「チキンを食べるときに油で手が汚れる」という意見が多かったため開発され、先週から関東・関西の222店舗で導入が開始されました。お店の中で食べる人限定で、レジのスタッフに「フィンガーナップください」と言うと、無料でくれます。
★手を汚さずにポテトチップスが食べられるトングも!
もうひとつ、テイクアウトした後の場面、家やオフィスで油に困る食べ物の悩みを解決したアイテムもありました。どんなものか?田辺金具 板谷一人(いたやかずひと)さんのお話です。
- 板谷一人さん
- 「手を汚さずに、「ポテトチップス」等のスナック菓子を食べるための「おやつトング」。いつも手で食べている感じのものを箸を使って食べるイメージのトングです。うちはもともと仏壇の金具屋なのですが・・・社員の休憩が3時から10分間あって、そのときにポテトチップスをつまむ人がいるので、手を洗うことなく作業ができるように!ということで開発しました。」
パスタなどを取り分けるときに使うトングを、プラスチック製の小さく片手で使えるサイズにしたものです。これでお箸を使う要領でポテトチップスをつまんで食べれば、手を汚さずに食べることができます。田辺金具さんは、もとは仏壇の金具屋さんなのですが、今の時代仏壇だけでは売れない時代。そこで、金具屋さんの強みを生かしてトングなどの調理器具を作っていました。「若者にニーズがあるものはないか・・・」悩んでいたところ、社員さんのおやつの時間のアイデアから今回のお菓子用のトングが誕生したのです。
★「チキンの油は気になる?」街の声
各社「油の悩み」を解決するアイテムを作っていますが、社員さんのアイデアから思いついた田辺金具さんと違って、お客さんのお悩みの声を解決するためにフィンガーナップを作ったケンタッキー。では、実際に街の人はチキンの油をどれほど気にしているのか?実態調査をしてきました。
- 男性
- 「チキンを食べながらスマホを使います。ゲームもするし、べとべとするのは断然おことわり。」
- 女性
- 「やっぱり手が汚れるし、仕事の昼休みにチキンを食べに行くから、仕事戻ったとき、手に汚れがついていないか気になります。お店でチキン食べたいけど、手が汚れるからサンドイッチに変えることはある。」
- 女性
- 「手がべとべとしてすぐ洗えない環境とか、手が洗えても水だけなら落ちないのでケンタッキーに行かないほうがいいと思っていた。チキンとか、油っぽいものは買うのをやめたりしていた。」
- 女性
- 「油とか、気になりますね。ネイルとかについて、そのあと別の用事があってチキンの衣とかが爪にはさまっていたら・・・ないな、と思うので、フィンガーナップはすばらしい!」
油汚れのほかに、爪の中に衣が入るのがいやと言う意見や、油汚れが気になるからチキンを食べないという女性もいました。そこを解消できるという意味では、ケンタッキーに新たなお客さんが来る予感もしますね!
★街の声から見えてきたコンビニチキンの勢い
街の人に聞いていたら、もうひとつ見えてきた行動がありました。
- 男性
- 「ケンタッキーは行かない。ファミチキ買うのでファミリーマートが多いですね。ケンタッキーは油汚れを気にしますね。仕事中食べられない。ファミチキは紙があるので、袋を切って食べられるので手が汚れないから仕事中に食べられる。ケンタッキーは紙ペーパーしかないので。ファミリーマートに行きます。」
- 男性
- 「チキンはたまに、コンビニで買います。ローソンのからあげクンとか。楊枝棒で食べるので手が汚れないから、これがあると便利ですね!」
★ケンタがフィンガーナップを導入した深いワケ
今、コンビニ各社がそれぞれ本格的なチキンを販売していて、紙袋を破って手を汚さずに食べられるタイプ、爪楊枝がついているタイプ、串にささったタイプ・・・と、食べやすい売り方をしています。実はケンタッキーも、この消費者心理を狙う必要があったということなんです。
- ケンタッキーフライドチキン 橋本友美子さん
- 「コンビニとかスーパーとかいろんな場所でチキンが販売されてきている中で、新規のお客さまの来店する「きっかけづくり」になるようにフィンガーナップを導入しました。」
コンビニやスーパーが相次いで「食べやすいチキン」を販売しているため、これがケンタッキーとの顧客の奪い合いになっていました。各社垣根を越えてチキンに参入する中で、顧客を逃さないために、こうした「チキンの味」だけでなく「お客さんの不満」を解消する必要があったんですね。
(取材・レポート:阿部真澄)
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