今週の現場にアタックは特別企画『その後の現場はどうなった?』。今日、最終日に取り上げるのは映画「君の名は。」。真知子巻きではないアニメの「君の名は。」です。この映画の快進撃が続いており、興行収入が206億円を突破!作品の舞台となった場所を訪れる『聖地巡礼』という言葉が今年の流行語大賞のトップ10に入るなど、聖地巡礼者が続出しました。そこで・・・。
「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまる「現場にアタック」今週は特別企画!!今日12月16日(金)は、レポーター近堂かおりが『「君の名は。」その後どうなった?』をテーマに取材しました!
ということで、私も聖地巡礼してきました!「君の名は。」の舞台のひとつとされる岐阜県の飛騨古川。果たして今でも聖地巡礼者がいるのでしょうか?
★いました!!聖地巡礼者!
- 20代男性
- ●「この子が佐賀で僕が長野なんですけど、僕の長野の方に来て長野から一緒に車で来ました。映画見ました。なんか思ったよりそのまんまでビックリしました。本当に映画で良い感じにこの街の雰囲気が出てて、あぁ、これ見た見た!みたいな感じがよくわかりました。」
- 20代女性
- ●「佐賀からまず、「君の名は。」で出た10番線ホームで乗り換えて長野に来て、聖地巡礼としてひとつはその名古屋のホームで、せっかくなら全部回ってみたいと思って、さっき組み紐とか見てみて、これからバス停とか神社とかを行こうかと思ってます。」
- 20代女性
- ●「今日は金沢から石川。昨日、下呂温泉に行っていたんですけどその帰りにせっかくなので見ていこうって来ました。駅前と図書館と五平餅の味処古川さんに今来て、ちょうど映画と同じ席で食べて写真を撮らせてもらいました。テンションあがりました(笑)」
いましたね~!!しかも平日の木曜日なのに!!さすが大ヒット映画!たくさんというわけでないんですが、ポイント、ポイントで、カメラをぶら下げた巡礼者らしき人がチラホラいました。三人目の声の金沢から来た彼女は、彼氏と一緒で、彼の方が映画を好きで聖地巡礼に積極的だった、と。彼氏は彼女と映画を見て、その後、一人でもう一回見に行ったそうです。
『私の聖地巡礼写真はこちら』
★嬉しいです!ありがたいです!長く続いて!
そして、飛騨古川の皆さんはどう思っているのか?聞きました。
- ●「組み紐を作っていて、販売してますから、結構来ていただいてますね。日本全国、北は北海道・南は0沖縄。それと、昨日も中国・北京から見えた、台湾も多いですね。この街に人が増えるということは、毎日毎日良いことですよね。」
- ●「8月に封切られてからたくさんの方がお見えになりまして、最近は海外から。中国、この前はマレーシア。台湾・香港はもちろんですけど、今は中国とマレーシアからお見えになりますね。私たちは本当ありがたいと思ってます。若い方が多いので活気付いたような感じがしますよね。」
- ●「お餅と和菓子を扱ってます。ウチはそれに合わせて「結びもち」というのを作ったのですが結構、ご好評頂いてます。9月10月が多かった。先月の終わりくらいからちょっと下火になってきた感じ。でも海外の方が今ちょっと増えてきました。中国の方とか台湾の方とかが。ずっと、長い目で続いていってくれたらいいなと思う。」
今は、日本人だけではなく、海外からも来ているのです!中国全土で12月2日に公開されたばかり。公開3日間の興行収入はおよそ42億5500万円に達したそうです。中国でも人気の「君の名は。」。聖地巡礼にだって行っちゃいますよね!アジアでは、ほかにも、台湾・シンガポール・タイ・香港・マレーシアなどで公開されています。実は、昨日、声を掛けた女性はタイから一人で来ていました。「たきく~ん!」と日本語で(笑)!!
そんな中、飛騨古川ではこんなサービスがありました。
★英語・中国語で聖地巡礼に対応!!
- 観光案内所スタッフ
- 「ここは飛騨市観光案内所です。英語対応と私、中国語対応のスタッフ2名常駐しています。外国は10月に台湾で最初に上映されてから台湾を始め、香港・シンガポール、最近は中国本土からだいぶ見えました。(インフォメーションに)来ますね。今、飛騨市でフォトラリーということをやっています。何か所か聖地巡礼して写真を撮っていただいて、こちらでアンケート記入すると飛騨市オリジナルの「君の名は。」クリアファイルをプレゼントするということをやってます。いま毎日何組もここに来ています。」
中国語と英語を話せるスタッフが常駐しているのです。この方は中国出身で、元々は日本で勉強と仕事をしていたが、日本人と結婚。だから、中国語も日本語も堪能。頼もしい!!ただ、この映画がキッカケというわけでなく、映画の前から常駐しているそう。実は飛騨古川は台湾と友好関係にあり、以前から観光客が来ていた。いずれにせよ、外国人が来ても安心の飛騨古川。
★聖地巡礼だけ、じゃない、飛騨古川の魅力!!
一方で、こんな気持ちの方もいました。
- 50代男性
- ●「街中には確かに僕が見ただけでも車、高知とか。ただね、部分部分なんですよ。いわゆるスポット的にみえるだけで、まさに聖地巡礼というそのものですよね。だから、聞いてると組み紐体験してそばを食べて、中華そば出てきますよね。五平餅を食べて写真を撮って帰る。中には彼女にセーラー服着せて写真を撮ったり、カップルでという方もいるみたいです。だから、何とも不思議な世界ですよね。だから、私たちのような観光客相手のお土産屋さんには、『映画で観て来ましたか?』って聞いてもそういう方はほとんどいないです。ここの手前に十字路があるんですけど、前は観光客というとまっすぐこちらに歩いてきた、ところが今はその十字路で左右に分かれる。向こうから来ると右は組み紐屋さん、体験できるところ、左に行くと駅へ行く、そっちに分れちゃってまっすぐ来なくなった。ただ、来ても感じとしてはこういう伝統工芸とかそういうものには興味を示さないでしょうね。残念ですけど。」
聖地巡礼に来た人は、そのスポットだけを楽しんで帰る。ハッキリ言うと「君の名は。」以外は興味なし!ということなのでしょうね。飛騨古川の伝統工芸には見向きもしない、と。せっかく来たんだから、他も色々と見て回ろうと思わないようで、ちょっと残念ですね。聖地礼者が20代の若者、特に男性が多いから、なのかもしれませんが・・・。
でも映画だけではなく、その土地の伝統工芸や歴史に触れてほしい。なんといっても、せっかく行ったんですからね!!
(ちなみに飛騨古川の伝統工芸としては、和ろうそく、一位一刀彫り、切り絵、飛騨春慶塗などなどがあります!そして、聖地以外も、素晴らしい景色です!)