忙しい朝でもニュースがわかる「森本毅郎・スタンバイ!」
(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)
7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまるコーナー「現場にアタック」。
本日3月24日(木)はレポーター田中ひとみが『シネカラ』をテーマに取材しました!
現場にアタックレポーター:田中ひとみ TBSラジオキャスター。 趣味:ひとから(ひとりカラオケ) |
趣味(特技?)「ひとりカラオケ」の田中。カラオケを取材しました。
きょうは、カラオケが進化してきた、という話です。これまでは、私もよくやるんですが「“一人カラオケ”用のお店ができた・・・」という話は聞いたことがある人もいると思うんですが、最近はもっとすごいようなんです。例えば、「会議室」として利用できるサービスとか、お昼に「ママ会」用のカラオケサービスをはじめているところもあります。 そんな中、こんなサービスを始めたところがありました。カラオケ店「コート・ダジュール」を運営する株式会社ヴァリックの大岡倫子さんのお話です。
映画+カラオケ=「シネカラ」!食べて飲んで止めて戻して1800円?
- 株式会社ヴァリックの大岡倫子さん
- 今回はじめた「シネカラ」サービスは、映画館での映画公開から3ヶ月後から約1ヶ月間、カラオケ・コートダジュールの店舗にあるカラオケルーム内で、ワーナー最新映画がご覧いただけるサービスです。料金体系は映画作品1本とカラオケ室料3時間、あと1ドリンクサービスで税込みで昼は1620円、夜は2160円になります。
「シネマ」を「カラオケ」で、という意味で「シネカラ」と言います。「コート・ダジュール」は全国に176店舗展開するカラオケ店。今年から関東の店舗を中心に30店舗でワーナーの最新映画が観られます。しかも料金は、通常、映画館の大人料金は1800円なので、それより安く観ることができます。ポイントは「好きな時間にOK」「人目なし」「食べ物は注文可能で、音も平気」。さらに「一時停止」とか、「巻き戻し」もできます!
作品は「ワーナー」限定なんですが、例えば、今だと映画「ロッキー」の続編と言われている話題作「クリード・チャンプを継ぐ男」なんかも観ることができるんです。
どうして、こんなことができるのか?配給会社ワーナーの松尾蔵人さんにお聞きすると、こんな工夫がありました。
シネカラは、「場所と期間のすきま産業」!
- ワーナー エンターテイメント ジャパン株式会社 松尾蔵人さん
- レンタルDVDとかブルーレイとか借りたことあると思いますが、だいたい映画公開から6ヶ月後にレンタル開始なんです。主だった作品はだいたい公開から2~3ヶ月で公開が終わってしまいますのでDVDでも借りることができない、映画館でも上映が終わって見えない状態だった。「シネカラ」が誕生したことで、その期間も作品が見れるということで提供した。
映画でもDVDでもない、世の中に全く出ていない空白の期間を有効利用したんです。これは、実は業界初の試みで、ありそうで今までなかったアイデア!これをカラオケという場所の空きスペースと組み合わせる、、、考えましたね!でも、映画って、大きなスクリーンで観たいという人も多いのでは?というわけで、街のみなさんに「映画館派」か「カラオケでもいい派」か、聞いてきました。
映画は「映画館」?「カラオケでもいい」?
- (主婦)カラオケだったら、子供も連れて行けるからいいですね
- (女性)カラオケ行ってみたい。映画を観た後に、流れてた歌を歌いたい。「アナ雪」とか観たあとめっちゃ歌いました。出た瞬間「レリゴー」みたいな。。
- (女性)映画館だと騒げないから・・・カラオケで観れてご飯が出てきて、もう食べ放題ですよね、食べながら、止めながらぼりぼりいきますね。
- (カップル男性)映画館でSFとか、大画面で観たい。映画は雰囲気も楽しんでいるので。
(カップル女性)私はカラオケ派です・・。一時停止ができるのがいい、映画館だと眠くなって見逃すけど、カラオケだと見られるからいい。
- (女性)映画館派。完全に社会と隔絶して「黒澤明」とか「小津安二郎」とか一緒に空間を共有している人たちの感動を共有できる映画館の方が意義を感じる。
8割近くが「カラオケ派」でした。多かったのは「騒げる」「人目を気にしない」という理由が圧倒的。一方で、映画館派は「大勢で同じ感動を共感できる」とか「映画はとにかく大画面で観る迫力がほしい」という意見が多かったです。さらに「シネカラ」については、こんなご意見も出てきました。
「シネカラ」+「ひとカラ」=???
- シネカラ、いいですね。ひとりカラオケがすきなんですが、すごく調子良いときって、3時間くらい歌っちゃうんです。ひとりカラオケで。だけど調子が悪いと、歌ったら3曲くらいで歌えなくなってしまうときもあって、そのときの空しさはすごい・・・。そう考えると、映画を観れる選択肢があるということは・・・歌って、疲れて、映画観て、また休んで歌って・・・つまんなかったら止めて歌っていいんですもんね。どっちがメインかわからなくなりますけどね。
この心境、私もわかります。。。一人で歌いに行くと、調子が悪いときがあって。そのとき時間をもてあますんですが、そこに映画があると、なかなか良い利用方法じゃないかな・・・と思いました。
実は、このサービス、ご丁寧に、機能に「早送り」と「停止」もあるそうなんです。そうすると、3時間パックでついつい歌いすぎると映画が後回しになって、「途中まで見て、最後は早送りで済まそう」という人も、何人かいたんです。これは、あまりにもワーナーさん的には不本意なのでは・・・と思い、再びワーナーさんに、「早送りしてしまう人」についてどう思うか、聞いてみました。
新作映画「早送り派」続出に映画会社は、、、
- ワーナー エンターテイメント ジャパン株式会社 松尾蔵人さん
- 正直、導入までは弊社の中でも賛否両論あって、映画館以外に上映するのはいかがなものかという議論があったことは確かですけど・・・。映画の産業は、ここ10年くらい2000億円の市場で、横ばい状態。そもそも市場を拡大しないと産業が拡大しない。今「3時間パック」で提供しているので、1時間、先にカラオケしてしまって、それから映画を観たら・・・。2時間20分の映画だった場合、本音はエンドロールまで観てほしいけど、時間の都合で観ないといけない人には、「早送り」も、一つの今風の見方じゃないでしょうか。
日本人の映画館に足を運ぶ頻度は、いま、平均で1年に1.3回と言われているそうです。これを1回でも増やせれば、単純計算で市場は倍増。どんな見方であっても、まずは、「観る機会」を増やすことが、今は重要だとおっしゃっていました。
(取材・レポート:田中ひとみ)
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