ここ数年、生命保険各社が新たな無料サービスを相次いで導入して注目を集めています。それは「お知らせサービス」というものなのですが、どんなものなんか?何が便利なのか?忙しい朝でもニュースがわかる「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)の「現場にアタック」で、レポーター阿部真澄が取材しました。
★明治安田生命が始めたお知らせサービスとは?
生命保険各社が始めている、新たな無料サービス「お知らせサービス」どんなものなのか?注目の新サービスをいち早く導入した明治安田生命 橋田和己さんにお話を伺いました。
- 橋田和己さん
- 「明治安田生命では「MY安心ファミリー登録制度」というサービスです。契約者以外のご家族を第二連絡先に登録して、契約者に連絡が取れなかった時に第二連絡先に登録している家族に連絡がいき、家族から施設に入居しているなど現状をお知らせして頂きます。超高齢社会が進んでいる今、お客さんが高齢などで保険請求が出来ない場合、保険会社から進んで働きかけるサービスも行う制度です。」
![生命保険](http://static.tbsradio.jp/wp-content/uploads/2016/07/e12d7c8f6788cf5d8d5441f631fb7ae4-600x203.gif)
MY安心ファミリー登録制度の仕組み(明治安田生命ホームページより)
基本的には「三親等以内の親族を第二連絡先に登録する」ことで「保険に加入している人が今現在どこに住んでいるのか、施設に入っているのかなどの現状を確認できるようにする」ものです。高齢化社会なので、加入者が施設に入ったりして、連絡が取れなくなることがあるので、こうしたサービスで、把握できるようにしようということです。
また、保険は通常、何かあった時に、加入者が請求しないと支払ってもらえないものですが、この「お知らせサービス」では、必要に応じて保険料の支払いが発生する場合には、保険会社の方から、積極的に「お知らせ」してくれるそうです。
★「お知らせサービス」が生命保険各社に広がる理由とは?
- 橋田和己さん
- 「高齢の方に連絡した時に亡くなっているケースもありますが、家族は親が保険に入っている事を知らなくて、請求していないケースもあります。生命保険はだいたい終身で、一生涯の補償を提供する事になるので、請求漏れがないサービスを整えて、一生涯安心して生命保険に加入している価値をご案内できればと思っています。」
この、生命保険の請求漏れを防止する、というのが好まれて、このサービスが各社に、そして多くの利用者に広がっているようです。明治安田生命では2014年の10月に導入してから、1年半ほどで、利用者は47万人と、あっという間に広がったそうです。
でも、実際、家族の保険の状況というのはどれくらい知っているものなのか?知らないものなのか?気になったので調べてみました。
★生命保険に関して家族で情報共有している?中高年に実態調査
- ●「取り立てて詳しくは話さないけれど、保険に入っているのは知っています。半分くらいは息子の嫁も知っています。全部が全部、言わなくても良い気がしますが。」
- ●「生命保険には入っています。子供は具体的な内容は知らないと思います。夫婦二人でポックリ行く事はないから、連絡が取れますし。」
- ●「家内と相談して生命保険に入っています。子供たちに知らせる必要はあるのかな~?ニュースで未払いの保険が沢山あるとやっていたけれど、あまり気にしなかったです。」
旦那さんや奥さんとは細かい内容まで情報共有しているという人がほとんどで、中には保険証書があるから何かあれば旦那さんなりお子さんなりが探すでしょと話す方もいらっしゃいました。一方、60代の女性からはこんなお話を聞くことができました。
- ●「母が死ぬ前に自分たちはこういう保険に入っていると教えられて、保険証書を預けられていたので知っていた。保険の手続きもスムーズにいきました。親がなんの保険に入っているかは必要だと思います。」
ご高齢の親御さんと住んでいる方は、保険の内容などについて話し合う機会が多いようです。
★生命保険の内容を家族内で共有していきたい!若者の意見
若い世代にも、生命保険などについて親と話をするか聞いたところ、まだまだ両親共に元気なので自分からは聞かないという回答がほとんどでしたが、中には前向きに考えている20代の男性もいました。
- ●「最近結婚して自分で保険に入り始めた。自分でも家族を持ったので今日ちょうど実家に帰るので保険の話をしようかなと。今後どんな保険に入ったら良いかや、若い時にどんな保険に入ってたかとかは自分に機会が来ないとなかなか考えないと思う。」
こういったサービスが増えてきた今、一度家族で保険について話す機会を持ってみると良いかもしれませんね。
(取材・レポート:阿部真澄)