新型コロナウィルスの新規感染者数が急増しています。そんな状況の中でも、電車や駅の構内でマスクを付けていない人の姿が見られます。数としては少ないですけど、見かけます。もちろん、屋外では熱中症になる恐れもあるので、マスクを外している人もいますが、屋内はさすがにちょっと気になります。マスクを付けてほしいと思う人は多いでのはないでしょうか。そこで・・・。
「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)7時30分過ぎからは素朴な疑問、気になる現場にせまるコーナー「現場にアタック」、7月17日(金)は、金曜日恒例のサラリーマンの声。『マスクを付けた方がいいよ、と言うことは善意だと思いますか?それとも、お節介だと思いますか?』というテーマで、街でみなさんにお話を聞きました。
★善意だと思うけど・・・言えないよね
- ●「善意だとは思いますけどね、だけど、なかなか言いにくいですよね、今はね。なんか逆に逆上されても困っちゃうかなって思う。色んな奴がいますからね、はっきり言って。だから、ちょっとね、してない奴がいてもなかなか言いづらいのは言いづらいですよね。」
- ●「善意だと思うけど、言うに言えないね。心の中では街に出るには絶対付けろと思ってますよ、なんだアノヤローっていう気持ちはある。赤の他人だったら言えないね。仲間だったらすぐ言うよ、マスクしろよお前って。けど、見ず知らずの人にはなかなか言いづらい。もしかしたらその人がコロナかもしれないじゃん。その人がコロナで自分が近付いたことによって移ったらイヤだし。」
善意でもなかなか言えないですよね。イギリスやフランスのように屋内でのマスク着用が義務付けられてはいませんからね。最後の方のように、マスクを付けてない人に近づくのは、ちょっとリスクがありますし、逆上されてトラブルになっても困ります。実際、アメリカでは今週、マスク着用を求めた男性が、刺される事件が起こっています。
★どっちかというとお節介じゃない?
では、一方で、お節介だと思う人の声です。
- ●「むずかしいね。うん、あなたマスクした方がいいですよと言うのはお節介かな。言われたから言われないからじゃなくて、やっぱり自分がするべきだと思ってやるべきだし、人にそれをわざわざ注意して回る必要もないと思う。」
- ●「どっちかというとお節介じゃないですかね。したいと思ってる人はするでしょ。なので、その人はしたくないっていう可能性もあるし、あとは、聞くところによるとマスクが出来ないという人もいるみたいなんですよね、過敏症とかで。この状態でやっぱりしてないっていう人は何らかの事情があるのかなって気もしますので。」
事情があってマスクを付けてない人もいるかもしれないので、わざわざ言うことない、ということですね。自分は大丈夫と思って気にしない人ばかりではない。それは傍目からは分からないですものね。
★言う側善意でも、受け取る側はお節介
そして、こういう声もありました。
- ●「どっちなんだろうね。結局、そういう人の自覚の問題だろうから、善意と言ったって善意と受け取らない人が多いと思う。お節介になっちゃう、その人にとっては。善意のつもりで付けた方がいいですよ、周りに迷惑かけないようにっていう気持ちで言ってるんだけど、受け取り側は迷惑に取る奴、自分は自分という、そういう勝手な意識の人がいるからね。」
- ●「うーん、なんとも言えないな。お節介っちゃお節介かもしれないけど、どっちとも取れるんじゃないですか。良かれと思って言ってる人もいるでしょうし、それを言われた方はお節介と思うだろうし。言ったほうは善意だろうし、同じことでも、個人個人の解釈違いでどっちとも取れるんじゃないですか。」
言う側は善意でも、受け取る側はお節介か・・・。善意が善意のまま伝わらない世の中は、ちょっと寂しい気もしますが、言い方ややり方にもよるので、むずかしいですよね。今回、伺った中でほとんどの方が、「むずかしいね」と悩まれていました。正直どのご意見も、なるほど、そうだよな、と思いました。
★昨日乗った時、迷いました・・・
最後にこんな声がありました。
- ●「実は昨日、乗った時に自分なんかと同年齢の人が乗っていて、マスクをしていなかったの。迷いました、あなた、しなきゃダメなんじゃないのって言おうかと思ったけど言えなかった。その電車の状態って彼はマスクしてなかったけど、他も密の状態だった。みんな座ってて。あえてそういう状況で言うのかってこともあるよね。俺はしてないけどもアンタたちも密で座ってるだろって、どう言ったらいいの?お互い様じゃんって感じ、そんな意見も返ってくるんじゃないかっていう気持ちも多少あった。」
実際に体験して、やっぱり悩ましかったんですね。こちらの方は75歳。同じような年の方がマスクを付けずに電車に、しかも堂々と乗っていたそうなのですが、いろいろ考えて結局言えなかった、と。こっちも密で座っているしな、と思って・・・という気持ちも、これまたとてもよく分かるな、と思いました。
とにもかくにも自己防衛は怠らないようにしないといけませんね。
![「現場にアタック」近堂かおり](http://static.tbsradio.jp/wp-content/uploads/2016/03/sump_kondokaori-300x300.jpg)
近堂かおりが「現場にアタック」で取材リポートしました。