最近、スマホの使い方に関する、ある調査が出ましたので、その調査をもとに、街のみなさんの驚くべきスマホ事情を6月13日TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で志田ディレクターが取材報告しました。
まずは、どんな調査なのか、KDDI株式会社が運営するお役立ち情報デジタルマガジン「Time&Space」編集長の西原由哲さんのお話です。
★スマホで広がる「手入力離れ」
- 西原由哲さん
- 「若い人はもちろんなんですが、幅広い層で、音声入力が使われ始めていまして、とくに、スマホでのフリック入力ってあるじゃないですか、段々、手入力・フリック入力じゃなくて、音声入力をやってる方がたくさん増えてきていますね。若い人たちの間にもフリック入力が「めんどくさい」という人が多くて、調査をすると、アイフォンとかアイパッドを使ってる人に調査をすると、3人に1人は音声入力を日常からやっているという回答で、どんどん広がっていくと思います。」
スマホだと、キーボードのようにパチパチ打ち込む入力スタイルと、もう一つ、スライドして文字を入力する「フリック入力」がありますが・・・このどちらも「めんどくさい」という人、が若い人だけでなく幅広い層で急増しているんです。というのも、音声入力が便利になってきたためで、つまり、いま、スマホでは「手入力離れ」が広がりつつあるんです。
そこで、今回は、街の人たちのスマホの「手入力離れ」事情を調査!本当にそんなにみんな音声入力をしているのか、調べると、たくさん出てきました!そこで、まずは、「手入力離れ・序の口編」 みなさんはこんな使い方をしてました!
★「手入力離れ・序の口編」検索やライン・料理中に手入力離れ・・・
- 男性1
- 「キーワード検索の時とかめんどくさい。1回1回打つのって、だから、マイクみたいな押すボタンがあるんで、それを使って、場所とか、この周辺のとか、何を検索していいか、わかんない時とか言葉で検索します」
- 女性1
- 「中3です。LINEで、打つのがめんどくさかったから、音声で言って、送るみたいな。テキストになってるのもあるし、そのまま音声で送るのもある・・・・」
- 男性2
- 「LINEとかで、そのまましゃべって、会議をする。ボイスメッセージで、電話だとあまりつながらないし、LINE電話は電波悪い。タイに住んでるけど、あまりよくないのでボイスメッセージでやります。」
- 女性2
- 「料理してるときとか、手が汚れてるときとかに、友達にメール送るときに、音声でやる。スマホが油っこくなっちゃうし、さわりたくないから。」
検索する時に音声入力する人は、長い文字の検索の場合。例えば「渋谷の道玄坂近くで楽しく遊べるお店」などは文字入力がめんどくさい。そこで音声入力、という人もいました。
ただ一番多いのは、LINEをするときに音声入力。このとき、音声入力して、テキスト文字になったのを送る場合と、音声のまま送る「ボイスメッセージ」の2パターン。音声をテキスト変換すると、変換ミスなどがあるので、音声のまま送る人も多いようです。ただ、相手はボイスメッセージを再生する時に音が出るからそれはそれで困る、という人は使い分けていました。
ただ・・・これは序の口、驚くのは、次の「手入力離れ・つわもの編」です!
★「手入力離れ・つわもの編」仕事中に二刀流! 授業を音声拡散!
- 女性1
- 「会社で音声でずっとLINEのテキストをしゃべってる人がいます。忙しすぎて、パソコン打ちながらとか、メモ見ながら、LINEの返信も打ってる同時に。※※しながらLINEを打ってる人はいます。二刀流みたいな・・・」
- 女性2
- 「普通に学校の授業中、先生から「大事だからメモしてね」みたいなとき、誰かに「メモっておいて」って言われて、メモるのめんどくさいから、録音して、テキスト化して、LINEでみんなに渡す。学校では大事な所で口頭で言われるところは音声録音して黒板とかに書いてあるやつは、写真撮ってみんなに拡散して・・・自分がやってる。いや、自分はやってないけど、スマホがやってくれるんで。」
最初の人はビジネスシーンでの「つわもの」パソコン業務をデスクで普通にしていて、これはキーボードで手入力をしています。それと同時に、スマホに音声入力でLINEで相手とやりとりを同時=二刀流。
もう一人は学校シーンでの、ある意味困った「つわもの」先生が「大事だぞ」と言ったところは手でメモらずスマホ録音開始!それをテキスト文字保存したら、すぐさま友達に一斉LINE拡散。そして、黒板の板書は音声録音できないので、スマホの写メをパシャ!~拡散。先生はもはや授業の甲斐なしなんじゃないかな・・・と思う状況。
ただ、ここまでできるのも、スマホの音声入力が進化しているからなんですが・・・・
こうした中、最近では音声入力以外にも、さらに脱・手入力なアプリ登場!例えばLINEでも画像認識アプリ「LINE CONOMI」が5月に登場。このアプリは、飲食店のレシートをスマホ撮影だけで、画像認識技術により、レシートに記載されている文字を分析して、店名やメニューを自動登録。
と・・・とにかく、手入力をしないでいい機能が、相次ぎ登場してきたスマホ事情。というのも、背景にあるのは、もともと日本の現代ならではの事情があったんです。AIの研究開発をしている、株式会社GAUSSの新名玄さんのお話
★本来の目的は少子化日本で、生産効率を上げるための機能
- 新名玄さん
- 「これから、日本は、少子化していくところもあって、雇用がどんどん減っていくが、そういった中で、人手不足をAIで置き換えることで全体的に効率化をはかること、その需要も増していくので・・・基本的に、会社だと、議事録とかで音声を拾うことで、自動的にテキスト化する。あとは例えば、経理だと、レシートを集めて、人手で集計とかとったりするのは手作業がかかるので、OCRという画像から文字を自動で認識してテキスト化する技術があるので、それを使うと、作業として、人が1時間から2時間かかるものを、5秒以内くらいにやっちゃう力がある・・・その音声認識から、スマートフォンに広まって、その使い方が人それぞれになり、たぶん作った人も想像しない使い方をされてるんだと思いますけど・・・。」
本来は、日本の少子化対策で、AIが作業を補う目的で進化した技術なんですが・・・それが、スマホでも普及してきた結果、授業を音声録音してラインで拡散状態。学生にしてみれば、大変ありがたい機能ができて、授業スタイルも変化。AIの進化は早くて、技術的には3人の声を同時に別のテキスト化も可能。さらに、ネットテレビなどでは、一部で生放送中にAIが字幕放送も可能と・・・ものすごい早さで進化をとげるAI。どこまでどう頼るかは、あなた次第???