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Channel: 現場にアタック – TBSラジオ FM90.5 + AM954~何かが始まる音がする~
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から揚げ、そしてスイーツも!「缶詰」を防災の備えに。

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東日本大震災から丸8年。防災食として注目が高まる『缶詰』も、色んなバリエーションのものが出ています。「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)「現場にアタック」で、レポーター真野淑實(まのよしみ)が取材報告しました。

 

★世界初!?「からあげの缶詰」

まずは、3月1日に発売されたばかりのおそらく世界初!「からあげの缶詰」。なぜ、からあげを缶詰にしようと思ったのか?株式会社ホテイフーズコーポレーション・商品企画課・水野拓真さんのお話です。

株式会社ホテイフーズコーポレーション・商品企画課・水野拓真さん
当社には「やきとり缶詰」というロングセラー商品があり、鶏肉を缶詰に加工する技術というのは強みがあるけれども、それを生かす方向で、焼き鳥に匹敵する鶏肉の代表的な料理は何だろうと考えると鳥の唐揚げというアイデアは昔から挙がっていたが、唐揚げを缶詰にする技術的なハードルがものすごく高く、なかなか実現できないままでいました。ですが、缶詰で唐揚げを実現出来たら話題性もあって面白いだろうと思い、今回腰を据えて、開発期間2年以上、試作回数70回を超えるレベルで繰り返し、ようやく納得がいく商品ができました。最大の特徴としては、賞味期間が24か月=2年あるので、防災備蓄用に使っても良いと思います。

味は3種類、オーソドックスな「和風醤油味」、唐辛子が効いておつまみにぴったりな「旨辛たれ味」、お子さんも食べやすい甘めの味でお弁当にもぴったりの「てりマヨ味」。ですが、からあげの缶詰を作るには技術的なハードルが高かったそう。どこが難しかったのか、株式会社ホテイフーズコーポレーション・商品企画課・水野拓真さんに聞きました。

株式会社ホテイフーズコーポレーション・商品企画課・水野拓真さん
からあげの「和風醤油味」っていうドライタイプのものが特に難しかったんですけれども、いかに衣をベタッとさせないようにするのかというのが一番苦労したポイントになります。缶詰はそもそも、食品を缶に詰めてしっかりと密封した後に外部から熱をかけることで殺菌していく「加圧加熱殺菌」という工程がある。ただ、この工程があるが故に鶏肉の持つ成分が外へ出てしまい、衣が水分を吸ってベタっとしてしまう。それをいかに抑えるかが最大の苦労した所なんですね。缶詰ですのでさすがに開けて揚げたてそのままカラッと、という所まではいかないですけれども、お弁当に入っている位のから揚げのイメージをして頂ければ、その位のクオリティは実現できてるなという風に思います。

からあげ缶詰、美味しくいただきました!

旨辛タレ味・てりマヨ味はベースがタレがなので多少のベタつきがあってもごまかせますが、和風醤油味はタレがないのでごまかしが効きません。から揚げのサイズ、衣の量、揚げ時間、鶏肉の水分の量など細かい調整を本当に何度も行ってようやく商品化にこぎつけたそうです。

★チーズケーキやガトーショコラを缶詰に!

最近の缶詰は、おかず系だけではなくスイーツの缶詰も登場しています!トーヨーフーズ株式会社・広報・瀬川義雄さんのお話です。

トーヨーフーズ株式会社・広報・瀬川義雄さん
「どこでもスイーツ缶」という商品は元々、東日本大震災の時に、被災者の方々が「食べるものはあったけど甘いものはなかった。けど非常時にスイーツを食べたいとは言えなかった。」とぃうお声を聞きまして、こちらの商品を作っております。味は、チーズケーキ、ガトーショコラ、抹茶チーズケーキの3種類があります。熊本地震とか、昨年の西日本豪雨でも、支援物資としてお送りしたんですけど、やはり災害が起こった時にはストレスがかかります。その時にはやはり甘い物があれば一瞬でもほっとできたというお声を頂いてます。

チーズケーキの缶詰。口どけなめらか、爽やかな味でした。

こちらは、缶の中にケーキの生の生地を入れて、蓋をして、殺菌をしながら焼き上げていますが、温度や焼く時間を細かく調整して試行錯誤を繰り返した末、この味に辿り着いたそうです。また、この3月からはさらに製法を工夫して保存期間が2年から3年に延びたそうです!この「どこでもスイーツ缶」、量販店ではあまり取り扱いがないそうですが、ネットでは買うことができます。

★缶詰をハラル対応に?野菜の総菜の缶詰

そしてトーヨーフーズではさらに、これから国内で災害が起きた時のことを見据えた缶詰も販売しています。再び広報の瀬川さんのお話です。

トーヨーフーズ株式会社・広報・瀬川義雄さん
こちらは「大根のそぼろ煮風」。大豆ミートをそぼろ風にしております。ベジタリアンの方や、宗教上の理由で動物性のお肉食べられない。そういう方でも食べられるような、満足できるような商品になっています。工場自体がハラールの認定を取ろうと動いてますので、海外からのお客様とか住まわれている方も多いので、そういう方々向けの商品として販売しております。

ハラール、つまりイスラム教の方が食べられない豚肉などを一切使わないということですね。他にも野菜のお惣菜の缶詰として「厚揚げのトマト煮」「かぼちゃのチリソース煮」を販売していて、いずれも「動物性原料不使用」と書かれています。こういうものがあると、海外から日本に来て被災された方も助かりそうですね。

真野淑實

真野淑實が「現場にアタック」でリポートしました!


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