6月の大阪北部地震や7月の西日本豪雨があり、各地で防災への関心が高まっています。ただ地域全体にハザードマップなどの情報を行き渡らせるのはなかなか難しいようです。そうした中「ふろしき」で作った防災マップが話題になっています。
ふろしきで作った防災マップ・・・どんなもので、どんな効果があるのか?
7月23日TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で、レポーター田中ひとみが取材報告しました。
芝浦工業大学のボランティアグループと、墨田区で活動するNPOが作った防災グッズが注目を集めています。まずは、NPO法人「燃えない壊れないまち・すみだ支援隊」の大鋸幸絵さんのお話です。
★新たな防災グッズ!墨田区の「防災観光ふろしき」
- NPO法人「燃えない壊れないまち・すみだ支援隊」大鋸幸絵さん
- 「「防災観光ふろしき」は墨田区の北部地域。こちらはの木造密集市街地で防災面に注意喚起しているが、実際に水害が起こった時のハザードマップや、地震が起きた際の避難所を示した地図になっている。また、日常で地図を見てもらいたいので、地元の観光名所の情報を合わせて掲載している。」

(左:撥水性の青色)芝浦工業大学 渡部雄貴さんと、(右:防火性の赤色)NPO法人燃えない壊れないまち・すみだ支援隊の大鋸幸絵さん
「防災観光ふろしき」は大鋸さん達のNPOと、災害に強いまちづくりに取り組む芝浦工業大学の学生ボランティアグループ「すみだの巣づくりプロジェクトが、4年前から構想を練って作り上げた風呂敷で、水を弾く撥水性のある【青色】と、燃えにくい防火性の【赤色】の2種類あります。防災関連でいうと、指定避難場所や給水ステーション、荒川が氾濫した際の浸水予想などが書かれているほか、墨田区北部の観光名所も書かれています。
★普段から持ち歩けるふろしきで、突然の災害に備えよ
防災観光ふろしきの開発には、こんな経緯があったようです。再び大鋸さんのお話です。
- NPO法人「燃えない壊れないまち・すみだ支援隊」大鋸幸絵さん
- 「一緒に防災マップを作っていた経緯があって、実際に完成した時には喜んでいたが、紙だともらってすぐしまってしまうと言う話があった。バックや布にプリントするなどのアイディアが出てきたところ、日常の観光情報や名所を目にする事で災害情報を明るい気持ちで見て頂けるのではと工夫した。」
ふろしきとして日常使いが出来る上に、避難場所の確認、街の名所と一石三鳥にする事で、日頃から災害時の避難場所を目にして防災意識を高めてもらおうと考えたそうです。
★撥水効果で水にも強い!
そうした思いから完成した防災観光ふろしきですが、先月末には、地元の小学校で防災観光ふろしきを使った特別授業も行ったそうなんです。実際に特別授業を行った芝浦工業大学3年でボランティアグループ「すみだの巣づくりプロジェクト」代表の渡部雄貴さんに、どんな授業だったのか伺いました。
- 芝浦工業大学3年「すみだの巣プロジェクト」代表 渡部雄貴さん
- 「特別授業は第一寺島小学校で、防災クイズとふろしきを使ったバケツリレーをやった。バケツリレーは撥水のふろしき(青色)を使ったが、ふろしきを結んでバケツにするのは新鮮で盛り上がったし、実際に水が運べるというのも面白かったと思う。結構楽しんでもらってはしゃいでいる人もいたので、やって良かったなと思います。」

撥水性の高い防災観光ふろしき。水を弾くので、端っこを結んでバケツ代わりに。
ふろしきで水を運ぶバケツリレーって出来るの?と思ってしまいますが、青色の防災観光ふろしきはとにかく撥水性が高いので、水を入れても大丈夫なんです。青色のふろしきは水着に使われる素材を使っており、災害時にバケツとしても使えるため一石四鳥とも言えそうなんですが、芝浦工大の学生が中心となって、小学5年生60人を対象とした特別授業には協賛企業(お菓子会社や製薬会社)から商品も出るなど大盛り上がりだったそうです。
★まずはふろしきを知ってもらいたい
渡部さんは、今後の活動にも意欲を見せていました。
芝浦工業大学3年「すみだの巣プロジェクト」代表 渡部雄貴さん「目標としては、墨田区の北部地域の小学校全校で、ふろしきリレーなど形は分からないけど全ての学校でやれたら良いなと思っている。防災教育は子供たちにしてもらった方が安全だし、将来役に立つ。子供たちは興味無いかもしれないが、知ってもらう事が目的です。作ったからには結構苦労もしたので使ってもらいたいと思う。」
現在は資金面もあり、販売するまでの量産体制は取れていないんですが、協賛企業の協力を得て地元の小学校を対象にした特別授業は続けていきたいと仰っていました。
★他の地域からも注目を集める
最後に、NPOの大鋸さんはこんな話を聞かせてくれました。
- NPO法人「燃えない壊れないまち・すみだ支援隊」大鋸幸絵さん
- 「実はつくばみらい市の方からふろしきを紹介したところやってみたいと問い合わせがきた。ただ地域によって載せる情報も違うので、直ぐに出来るモノでもないが出来るだけ協力したい。お隣の江東区の観光協会さんも魅力的な活動だとお声掛けを頂いた。実際には墨田区の北部地域しか作れてないので、他の地域でも活動が広がればいいなと。」
現在は資金面の問題から、特別授業を行った小学校などへの配布が手一杯なようです。より多くの人の手に渡るよう、協賛企業のの募集など、積極的に活動を続けて生きたいということでした。

田中ひとみが「現場にアタック」でリポートしました!