最近、美容院が進化しているんです。かなりニッチなニーズにも対応しているということなので、5月9日TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月〜金、6:30〜8:30)の「現場にアタック」で取材報告しました。
まずは、メガネチェーンの大手が、美容院とコラボしたという話から。メガネと美容院とは一体どんな話なのか。J!NS=ジンズの中里記子さんに聞きました。
★美容院でメガネ選び
- ジンズ 中里記子さん
- 「ジンズではサロンDEメガネというサービスを4月18日から全国加盟美容室100店舗で開始いたしました。メガネ選びを美容室でできる日本初のサービスとなります。顔周りのプロである美容師さんが、ヘアを提案するのと同じように、お客さまにオススメのメガネをウェブ試着ツールを使ってご提案。もし自分が気に入ったモノがあれば、そのままオンラインショップで購入したり、しっかり似合うヘアにも仕上げてもらえます。もともとは、お客さまが店頭に来てメガネを選ぶときにどうやって選んだらいいかわからないとか、自分に似合うメガネは何かわからない方がお客さまの意見で多かったので、その時にどうやったら自分の身近な人で選んでもらえる人は誰かと考えたときに、美容師さんはどうかなって考えたのがはじめのスタートです。」
これはジンズが100の美容院とコラボして先月から始めた新しいサービスです。美容院に置いてあるタブレットなどでメガネを選んで、それにあう髪型にしてもらうというもの。気に入ったメガネがあればお客さんはその場でオンラインショップから買うこともできるので、メガネと髪型という顔周りのトータルコーディネートがしてもらえるとあって好評だそうです。
★ハンモックでカット!
続いては、珍しいコンセプトの美容院としていま注目を集めている高円寺のヘアサロンのお話です。ヘアサロン「ココナ」の角貝雄二(つのがい・ゆうじ)さんに伺いました。
- ヘアサロン「ココナ」 角貝雄二さん
- 「ハンモックヘアサロン、ココナです。当店ではカットからシャンプー、ヘッドスパまで、すべてハンモックの上で施術させて頂いてております。(どうしてハンモックなんですか)僕がハンモックを取り入れた生活をしていて、美容室に取り入れたら問題点が解決できるのではないかと思って取り入れました。お客さまが長時間座っていたら疲れてしまうとか、シャンプー台とかで時間が長いと首に負担がかかったりするので、その辺が解決できるかなと思いました。結構、途中で寝ちゃう人が多い。8割9割いってる。」
ここは去年オープンしたばかりの高円寺駅の北口から歩いて2分のところにある美容院。普通の美容院ならカットやシャンプーなどイスで行うところがすべてハンモックで、お客さんは足を伸ばして寝転びながら髪を切ってもらえるのでリラックスして寝落ちしてしまうそう。ハンモックで横になっているので、切る側は難しいのではと伺ったら、店長は「普通の美容院でも寝ているお客さんはいるので変わらないです。リラックスできて良いですよ」と話していました。
★ロックファンのための美容院
新たなコンセプトのお店はハンモックだけじゃありません。渋谷にも新たなコンセプトの美容院が来月オープンするんです。お店を出店する激ロックエンタテインメントの村岡俊介さんのお話です。
- ロックエンタテインメント 村岡俊介さん
- 「ロックファンのための美容室を6月、渋谷区道玄坂にオープンします。もともと弊社がロック系のメディアとアパレル、バーとライブハウスを運営していて、そこから流れでロックというか音楽を多角的にみせようと今回つくろうと思ったのがこのロックヘアファクトリーという美容室になります。ロックファンに特化した美容室としても初めての試みだと思います。ロックファンのこんな髪型にしてほしいという時に伝え辛いというか、普通に音楽をきかない美容師さんですと共有し辛い。まだマイノリティーだと思うんです。ロックリスナーの方がいきたい美容室はなかなかいま世の中に存在しないと思いますが、ロック大好きな美容師、ロックファンのための髪型を提案する美容室として、髪型とかカラーリング含めて、例えばロックのバンドのこういったボーカルのヘアスタイルにしたいとか、こちらの方でも提案したいと思います。」
渋谷の道玄坂に来月オープンするロックファンの美容師による「ロックファンのための美容院」。いまお話した村岡さんは髪の色が銀色というロックな方だったのですが、なかなか普通の美容院ではそんなロックなヘアスタイルをやろうとしても、なかなか通じないこともあって、今回のお店はそういう人にも来て欲しいとお話していました。ここまで色々なニーズに応えようとする美容院のお話をしてきましたが、では、街のみなさんは、通っている美容院に満足しているのか、困っていることはないのか、最後に聞いてみました。
★街の声「通っている美容院に満足していますか?」
- ●「染めたときに染みたら言って下さいって言って下さるじゃないですか その日すごい染みて、染みるんですけどって言ったら、ガマンして下さいって。じゃあ聞くなと。二度と行かない。」
- ●「スポーツ刈りで頼んだときに、僕的にはスポーツ刈りって共通だと思っていたら、長さを注文で聞かれて困った。5ミリって言ったけどちょっと長めだった。疲れてる時に寝ちゃうことがあるんですけど、話しかけてくれたら自分も時間を楽しめるし良いのに…。」
- ●「最近旅行に行った話とかすごい聞かされて別に聞きたくなかったんで、そういうの困っちゃいましたね。なんか行ったのに疲れちゃったみたいな。ほっといてもらった方がわたしは良いですね。」
皆さん美容師さんに思っていること、もしくは困っていることがありました。意見が割れたのが、イスに座っている時間は眠くなるのでトークなどで楽しませてほしいという一方、話しかけないで下さいという人は多く半数近くいた点でした。美容院は広く多くの客層を相手にする時代から、限られたニッチなニーズにも応える必要がある時代にきているのかもしれないですね。