きょうは、風邪やインフルエンザの予防に欠かせない“手洗い”を、小さな子供たちが楽しみながら練習できる「手洗いスタンプ」について、11月27日TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で取材報告しました。
今年は、冬本番を前に、夏場から「RSウイルス感染症」という呼吸器系感染症が大流行しているそうです。症状は風邪と似ていますが、乳幼児や高齢者がかかると重い肺炎になる事がある感染症です。
風邪やウイルス性の感染症対策としては“手洗い”が基本。そうした中で、製薬会社のアッヴィが、子供をウイルスから守るための取り組みを今年から始めているんです。アッヴィ合同会社の石川貴枝子さんのお話です。
★手洗いスタンプ「おててポン」を保育園に無料配布
- アッヴィ合同会社 石川貴枝子さん
- 「シャチハタさんとコラボして、“おててポン”という手洗い練習キットの“RS感染症版”を製作しました。お子さんたちが初めて手洗いを覚える中で、スタンプを手に押して、スタンプが消えるまで十分手洗いをする事で感染症を防ごうという取り組みです。今は、無料で全国300の保育園に配布しています。」
手洗い練習用のスタンプ「おててポン」は、ハンコで有名のシャチハタが市販しているんですが、今回、アッヴィとシャチハタがコラボして出来たのが「おててポンRSウイルス啓発版」です。スタンプ自体は、30秒ほど手を洗えば落ちるもので、まずは手洗いに親しんでもらう為の動機付けになります。
もともとアッヴィはRSウイルス感染症の重症化を防ぐ薬を扱っており、RSウイルス感染症の認知度を高めるための啓発活動の一環として、「おててポン」と予防パンフレットを、全国の保育園に無料配布しているということです。
★「ばい菌押して~」子供たちも喜んで手洗いするように
実際に、2ヶ月ほど前から提供を受けている保育園の方に、利用した感想を伺う事が出来ました。世田谷区の茶々そしがやこうえん保育園・主任の最上秀樹さんのお話です。
- 茶々そしがやこうえん保育園 主任・最上秀樹さん
- 「基本的には、ご飯の前など生活の節目で使っています。スタンプを通して何かを教えるというよりは、手洗いの1つのきっかけの道具として使っています。スタンプの絵柄が“ばい菌”のマークなので、『ばい菌押して~』という子多いかもしれないです。色々な子がいる中で、子供たち自身が手を洗いたいからスタンプを押すので、ストレスなくお互いが過ごせている印象です。」
こちらの保育園では、2歳児の園児がスタンプを使って手洗いをしていました。皆スタンプを押してもらうのが嬉しいようで、嫌がることなく両手を差し出し、その後、結構真剣に手を洗っていました。
★「手洗いして欲しい親 V.S. 嫌がる子供」格闘の日々…
また、街で小さなお子さんを連れているお母さんたちに、子供の手洗いについて話を聞くと、日々、悪戦苦闘している一面も見えてきました。
- ●「1日3回くらい手洗いしている。1回10秒~20秒。気分によって、眠い時とか、シンクを洗いはじめたりとか、自分の手以外も洗いはじめたりする。」
- ●「我が家は3~4回。1回30秒くらいで、1人で洗いたがるんだけど、服も濡れるし水も出しっぱなしだし、毎回格闘している。(3歳のお子さん)」
- ●「外から帰ったら洗ってるけど、5秒くらいかも。見てればやるがサッと終わる。」
子供は色々な所に触るので、やはり日々の手洗いが重要だと思うんですが、「5秒で十分!」と言っている6歳の男の子もいたりして、言うことを聞いてくれない子供にお母さんたちも頭を抱えていました。
★歌や石鹸の種類などで、手洗いを楽しいものに
悩みの種でもある手洗い習慣。お母さんの中には、あの手この手で手洗いを楽しませている方々もいました。
- ●「1日3回くらいで、1回20秒。テレビで20秒という話を聞いて、歌いながら一緒にやってる。子どもが作ったんですけど、『♪アワアワゴーシゴシ』ってずっと繰り返す。歌いながらだと嫌がらないので助かってます。(3歳)」
- ●「わりとするように。1日5~6回で、1回1~2分かな。手を洗っておやつ食べようとか、楽しい事が待ってるよって。あとは、固形の石鹸と泡のハンドソープを用意して、選ばせて遊びの1つとしてやってる。(2歳1ヶ月)」
スタンプも、遊び感覚で手洗いするための“きかっけ作り”ですが、一日に何度も行うことなので、行為自体を楽しませる工夫も重要なようです。