かつて韓流ブームで街中大騒ぎだった街=新大久保。ですが、冬ソナブーム・韓流ブームが去った後の新大久保は、閉店ラッシュで、人がほとんどいない街となっていました。その新大久保が今、ものすごく人で溢れているんです!9月21日(木)は、レポーター中矢邦子がTBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で『新大久保の異常な○○ブーム』について取材報告しました。
★韓流ブームが去った今、若い女性に○○ブーム!
一体みなさんは、何を目当てに来ているのか。街の皆さんの声です。
- ●「(今日は何目当て?)チーズダッカルビです。」
- ●「チーズダッカルビでおいしいお店探してます。」
- ●「チーズダッカルビ、食べにきました!」
- ●「チーズダッカルビ、食べました。」
- ●「(何目当て?)チーズダッカルビ。みんなインスタとかでチーズダッカルビを載せてて、食べたいなと思って。」
- ●「チーズダッカルビです!SNSにみんなあげるんで、いろんな人食べてると思う。」
- ●「チーズダッカルビです。新大久保はチーズダッカルビのイメージしかないです。」
- ●「チーズダッカルビです。チーズが美味しかったです。すごい並んでて、3時間くらい待ちました。」
“ダッカルビ”というのは、鉄板の上で鶏肉と野菜を甘辛いミソで炒めた韓国料理なんですが、これにチーズを山盛りにのせて出てくるのが“チーズダッカルビ”です。
新大久保駅の改札を出て右側がかつての“コリアンタウン“ですが、いまは”チーズダッカルビタウン”といっても過言ではないんです!駅を降りてすぐ、大きな横断幕で「チーズタッカルビの街へようこそ」と書いてあり、韓流ブームが去って、閉店していた店ももれなくチーズダッカルビのお店になっていました。
★1日5000人も!大盛況!元祖チーズタッカルビのお店
きっかけは、去年あるお店が始めたこと。これが、大ヒット!ここから店舗が増えました。その最初にチーズダッカルビを始めたのは「市場タッカルビ」というお店。店長にお話を伺うと、人気のすごさが伝わってきました。詳しいお話を市場タッカルビ店長のミン・ジュンキさんに聞きました。
- 市場タッカルビ ミン・ジュンキさん
- 「いま、チーズダッカルビが大ブームです。そもそも新大久保は40代以降の韓流好きな女性の街でしたが、今は若い学生さんを中心とした女性客であふれています。ちらっと聞いた情報ですが、今年4月の時点で新大久保駅の利用客数が最高記録を更新したそうです。以前、こちらはサムギョプサルとか韓国の家庭料理をしていた普通の韓国料理屋で、1日ひどいときは、お客さんが10名とかでした。今は、1日、4~5000人くらいが来客してます。」
このお店は、系列店が3つあり、合わせたお客さんの人数が4~5000人近くくるんだそうです。実際行くと平日ですが、ずっと満席!私も店内で食べましたが、やはり美味しい。そして、インスタ映えしますよね・・・。
基本、どのお店も大行列で満席!もう街は、原宿の竹下通りかな?と思うほど、日本の若い女性を中心に混んでいました。
★右にならえ!乱立するチーズダッカルビのお店
韓流ブームが去った後は街が閑散としたので、試行錯誤した結果が“チーズダッカルビ”だったそうです。それで、新大久保の街に人が来るようになったのはいいんですが今は、こんなことになってきているようなんです。再びミンさんのお話です。
- 市場タッカルビ ミン・ジュンキさん
- 「だいたい4~5年くらい前に、だいぶお客さんが少なくなった。店舗も減ったんですけど、一番は街に人がいない・・・今はもう、お客さん歩きにくいくらい多いですが、その時は、すかすかでした。今は、なんでもかんでもみんなチーズダッカルビをやるところが多いです。今、チーズダッカルビを置いてないお店は、お客さんが入らないと言っても過言ではないくらい!新大久保でほとんどの店がやってます。びっくりしたのが“刺身屋さん”が、チーズダッカルビを扱ってて、うっそーみたいな。いまどこでもやってますね。」
本当に道を歩くと2店舗に1店舗は“チーズダッカルビ”の看板がありました。
ミンさんいわく、おそらく「100店舗は超えている」とお話してました。かつてたくさんあったアイドルショップなどはかなり減っていました。
★チーズダッカルビブームに陰り?「もう飽きた」
ただ、この異常なまでに発展してしまった“チーズダッカルビタウン”の新大久保ですが、街のみなさんにもう少し聞いてみると、こんな現象も起きていました。
- ●「5、6回くらいで飽きちゃいそうですね。やっぱり飽きちゃって、チーズだけ残っちゃいましたね。」
- ●「2回食べれば結構満足かもしんないです。もういいかもしれない。」
- ●「はじめて来たときは美味しいと思ったんですが、2、3回目は、味飽きしちゃって。2回目以降は、うーん。そんなに・・・」
お話を聞いた人は、だいたい始めて来た人か、2回目のくらいの人。昔の韓流ブームの頃のように、「誰々のライブ目当てで毎週来ている」ですとか「アイドルグッズを買いにいつも来る」ということがありませんでした。
★早い「流行り廃り」に対応するお店の努力
この問題について、お店側はどう思っているのか聞くと、こんな声が返ってきました。再び、市場タッカルビのミンさんのお話です。
- 市場タッカルビ ミン・ジュンキさん
- 「大ブームになったのが去年からですが、その前、2~3年前に韓国で流行った料理なんですよ。韓国ではいまは、流行ってないと思います、やっぱり正直不安はあります。けれど、今はチーズダッカルビですが、これからお客さんが楽しめる新しい商品を開発しつつあるので、そこは頑張ってます。」
韓国では2~3年でブームが去ってしまったので、新大久保でも長くは続かないだろうと、ミンさんはお話していました。確かに、“チーズダッカルビ”を扱うお店があまりにも増えすぎたので、もう少しバリエーションがあってもいいのかもしれません。