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Channel: 現場にアタック – TBSラジオ FM90.5 + AM954~何かが始まる音がする~
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お宅の郵便ポスト、投入口は大きいほうがいい?

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最近、住宅の郵便ポストの投入口が、大きくなっているという話を聞きました。3年前に、アマゾンと日本郵便とポストを作っているメーカーが共同開発して以来、投入口の大きな郵便受けが徐々に徐々に増えているというのです。そこで・・・。

「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまる「現場にアタック」!!今日9月12日(火)は、レポーター近堂かおりが『お宅の郵便ポスト、投入口は大きいほうがいい?』をテーマに取材しました!

★郵便受けの投入口を3.6センチにしました!

さっそく、集合住宅向けのポストメーカーの最大手・株式会社ナスタの広報・平山浩哉さんにお話を伺いました。

平山浩哉さん
「アマゾンさんから『このサイズの箱が入る投入口の郵便受けを作ってほしい』という要望があり、そのサイズが、高さが3・5センチの箱だったんです。ただ日本郵便さんは今まで、2・5~3センチの投入口を推奨していたんですけど、アマゾンさんの荷物を扱うようになって、日本郵便さんが逆に困ってた。自分で入口の狭い郵便受けを推奨していながら、荷物をポストに入れられないという現実があるわけです。やはり再配達がいちばん問題だったものですから、じゃあ配達側(日本郵便)と荷出し側(アマゾン)の要求を満たす商品をうちで開発したという流れになります。」

郵便受けの投入口(配達員さんが入れる側の口)の大きさ、特に”高さ”を1・1センチ大きくしたのです。(自宅に届く荷物には、『サインして手渡しの宅配便』と『サイン不要でポストに投入のメール便』というのがあります。今回の話題はメール便のほうですね。)

アマゾンの場合、メール便用の箱で一番使われるのは、高さが3・5センチ(タテは約34センチ、ヨコは26センチ)。これは、ハードカバーの本が入る大きさを計算してのこと。

一方、日本の集合住宅用の郵便受けの投入口は、盗難防止を考えて、2・5~3センチのものが望ましい、と日本郵便が推奨していましたた。それは、日本人の手の甲の厚さの平均が2・8センチだったから(!)。こっちも負けずに計算しています。

ですから、『アマゾンのメール便』がマンションなどポストに入らない。再配達になるのでアマゾンは困った。一方、日本郵便も、佐川急便がアマゾンとの取り引きから撤退したことで、アマゾンの宅配業務が大量に回ってきて、メール便の再配達は自分の問題になった。その両社が、ポストメーカーのナスタに相談してきた、というのがきっかけだったのです。ちなみに、手が入るようになって、盗難は大丈夫?と思ったのですが、逆向きには引き出せないような仕組みの弁のようなのれんが付けてあり、安心だそうです!

★メール便で届いてます!

ネット通販の利用がますます広がる中で、宅配便より小さな”メール便”は増えているのでしょうか? 最近どんなものを買ったか、街のみなさんに聞いてみました。

●「(50代男性)ブルーレイとかCDですかね。」
●「(20代女性)ゲームとかですね。任天堂『スイッチ』。」
●「(40代男性)コンタクトレンズ。」
●「(20代女性)海外の服。あやしげな黒い袋できたりします。」
●「(男子大学生)外国のハンドクリーム。まとめ買いしたりするので。」
●「(60代男性)ひげ剃りの替え刃。ものすごく種類が多くて、ひげ剃りの機種がちょっと古くなるとお店に置いてなくて、取り寄せになるんですよ。」
●「(40代女性)最近買ったのは、ラッシュガード。水着の上に羽織る。ぴらっと袋に入って来る、大丈夫。」

みなさん小さいものも、いろいろネットで買っていますね。ただし小さい商品でも、荷物を送る業者によって、大きな箱=宅配便で送ってくる場合もあれば、すごく簡単な梱包にしてメール便で送る業者もあります。

★メール便に切り替える会社、増えてます!

最近は、メール便で送れそうなものなら、できるだけそうしようとする業者が、アマゾンのほかにも増えているようなんです。包装用ダンボール箱のメーカー、株式会社アースダンボールの営業部長・吉野修さんにお話を聞きました。

吉野修さん
「運送会社さんのサイズの取り方が厳しくなってきた。タテ・ヨコ・高さの3辺合計で配送料が変わってくるんですけど、少し前でしたら多少オーバーしていてもひとつ下の規格で持って行っていただくということが割とあったんですけど、それが通用しなくなってきたというところで、少しでも安くということでメール便の箱に対する問合せが、ほとんど毎日あるような状態です。箱の設計から見直しして、本当に数センチけずるという案件はよくあります。ジャストサイズで作ると、緩衝材を少なくすることにつながるので、結果的に梱包・発送にかかる費用が下がるということになります。」

宅配業者がサイズに厳しくなってきたというのは、送料の問題。宅配大手3社が値上げを決めたように、宅配業者は人手不足を背景に送料に厳しくなってきたそうです。そうなると、荷物を発送する業者もできるだけコストをカットするために、宅配より料金の安い”メール便”を使うようになった。吉野さんの会社では、オーダーメイドでダンボール箱を作ることもしています。こうしてネット通販は、宅配からメール便への流れが加速しつつあるのです。先ほどのナスタに追随して、投入口が大きな郵便受けを作るメーカーも増えている。

最終的に受け取る私たちは・・・?

でも、この傾向、消費者はどう受け止めているのか? 小さい荷物はだまってポストに入れてくれるメール便がいいのか?でもメール便には宅配便のような荷物の補償はありません・・・。みなさんはどっちがいいですか?街でお聞きしてみました。

●「うちはマンションで宅配ポストがあるので何でも入るんですよ。ただ、取り出しに行くのはポストのほうが便利ですよね。」
●「全然、そっちのほうが便利ですよね。ピンポン(と訪ねられるのは)、本当うざいですよ。」
●「郵便受けに入ってたほうがいいかな。再配達の電話をするのが面倒くさい。来たなら置いていっちゃっていい。」
●「小さいものはポストインしてくれるものを選んでます。受け取れない方が多いから。」
●「僕はそのまま受け取る方がいい。配達屋さんから直接受け取った方がちゃんと消費が届いたという信頼が得られる。」
●「うちは玄関のポストだから、そのまま投函される床に落ちちゃう。 DVDでも厚手の封筒で来たりするので、ちょっと不安はあります。」

私が街で伺ったところでは、『小さいものはメール便がいい』という方が6割、『メール便だと不安』という方が4割、という結果で、意外と意見が割れました。
ポストメーカーは、古くなったマンションの修繕に合わせて売り込みをかけている、ということで、実際には、投入口の大きなポストは2015年が6万戸、去年が11万5千戸と、倍増している状況です。

宅配の荷物は今後も大きく減ることはなさそう・・・そう考えるとやはり届けやすいサイズの郵便受けが普及していきそうですね。

「現場にアタック」近堂かおり

近堂かおりが
「現場にアタック」で取材リポートしました。


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