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全国が注目!町田市考案の街路灯「街だ君」

今日は、街路灯についてのお話です。町田市役所と地元企業がタッグを組んで開発した街路灯「街だ君」の進化版が、今月完成して注目を集めています。そこで、5月29日TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で取材報告しました。

★1台5役の街路灯「Wi-Fi街だ君」

まず、進化した「街だ君」とはどんな街路灯なのか?開発に関わった町田市の財務部庁舎活用課、河合孝敏さんに伺いました。

町田市財務部庁舎活用課 河合孝敏さん
東日本大震災があった時に、『消えない街だ君』という、災害時に役立つ街路灯を開発しました。柱の中にバッテリーを入れていて、停電時でも3日間点灯する機能を持っています。これに、Wi-Fi、カメラ、スピーカー、情報板の4つの機能を組み合わせたのが、『Wi-Fi街だ君』です。『消えない街だ君』は防災強化が目的だったが、今回は、観光面にも貢献できるものを開発した。
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森本毅郎スタンバイ!

町田市役所敷地内に設置している「Wi-Fi街だ君」。①LED街路灯、②WiーFi、③防犯カメラ、④スピーカー、⑤電光掲示板の5つの機能が付いています

もともと2013年に停電時でも消えない「消えない街だ君」が完成していて、現在では町田駅周辺を中心に、市内におよそ190基設置されています。既存の街路灯の柱にバッテリーを内蔵するだけで工事できるというもので、小金井市や日野市、八王子市、神奈川県の鎌倉市や海老名市などで、設置の動きが広がっているそうなんです。

そんな「消えない街だ君」の進化版=「Wi-Fi街だ君」は、停電時でも3日間明かりが灯せて、新たな機能は約10時間利用可能とのことで、一気に多機能になっています。

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森本毅郎スタンバイ!

【平常時】「Wi-Fi街だ君」。平常時は100%の点灯ですが・・・(町田市役所・河合さん)

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森本毅郎スタンバイ!

【停電時】停電時でも平常時の25%点灯で、3日間程度、点灯します

★安く!高性能!「街だ君」開発の苦労

そこで、町田市と協力して開発をしている地元企業は相当苦労したのではないかと思い、開発に協力している、環境事業会社の株式会社イズミ・代表取締役の泉正人さんに、お話を伺いました。

株式会社イズミ代表取締役 泉正人さん
技術的には既存の物をセットしているので、そんなに難しくは無かった。ただ、『消えない街だ君』は一からの開発だったので、どうしようか考えた。今は、ソーラーや風力の街路灯が出ているが、ビルの陰になったりすると性能が発揮できない。なおかつ『安く、高性能』と言われ、試行錯誤した。当時は、会社よりも役所の方に、年がら年中通って打合せをしていました。

初代「街だ君」の開発時には、町田市の河合さんから「安く!」「高性能!」とプレッシャーを掛けられ、試行錯誤の上の完成だったそうです。

★他の自治体からも高い注目度!

そして先週、東京ビックサイトで行われた「自治体総合フェア」に「Wi-Fi街だ君」が出展していたので、ブースを訪れていた自治体関係者の方に感想を伺ってきました。

●「茨城です。今ある電灯を丸々変えるのではないという事で取り入れやすいのかなと思う。街路灯は何気なく通り過ぎるが、街の情報が流れたら足を止めるかなと
●「軽井沢町です。凄い魅力的で災害の時に役に立つなと。今、街にWi-Fi機能がなくて問題なのだが、フルセットだと300万という事で、出せるかが心配
●「広島県東部の福山市。昨年大雨が降って被害が発生したときも、明かりがないのは恐怖感を増していた。費用面の問題もあるが、備えは必要だと思った。
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森本毅郎スタンバイ!

108の企業や自治体が、最新の製品などを発表する展示会「自治体総合フェア」に行ってきました

街路灯に水銀灯を使っている自治体も多くあるということですが、環境的な配慮から2020年には水銀灯が使えなくなる為、最近ではLEDへの転換事業を進めている所が多いんです。さらに、総務省が地方公共団体のWi-Fi整備に補助金を出すなど力を入れている事もあり、熱心に説明を聞いている自治体関係者の人が多くいました。

また自治体総合フェアには企業関係者も参加しており、IT関係の人や大手家電メーカー、街路灯を設置している企業などなど、幅広い分野の人達から注目されていました。

★行政の知識と、企業の技術力が合わさった企業連携

まさに町田市と地元企業がタッグを組んだ成果が出ているなと感じたんですが、町田市の河合さんは、「街だ君」開発のような動きは今後加速して行くのではないかと、最後にこんな話を聞かせてくれました。

町田市 財務部・庁舎活用課 河合孝敏さん
行政は、発想力や、いま何が市民に必要かは分かっても、実際に商品化は出来ません。そこで考えたのが、企業連携。うちは町田市内の中小企業さんの活性化という目的のもと、行政の持っている知識と企業の持っている技術力を合わせた商品を開発しましたが、他の市や他の県の自治体でも、企業連携は進んでいくのではないかと思います。

自治体と企業、お互いの長所が活かせるのが連携事業の強みということで、今後も、他の自治体で増えていくのではないかと話していました。

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田中ひとみ

田中ひとみが「現場にアタック」でリポートしました!


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