この桜の咲く季節といえば大定番の「お花見」ですが、最近、ネットを中心にちょっと変わった言葉が流行しているんです。3月30日、TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で取材報告しました。
★エアギター、エア彼氏・彼女・・・エア花見!
まずは、トレンド総研の海野秋生さんのお話です。
- トレンド総研 海野秋生さん
- 「『エア花見』というのは、従来のシートを敷いて、みんなで桜の下でわいわい騒ぐ従来型の花見に対して、SNSに投稿された桜の名所とか写真を見ながら一人でもみんなでも楽しんだり、現地に行った気分になるという花見を指しています。特徴的なのは文字通り『エア』であること、つまりリアルの場で楽しんでないということです。エア花見という言葉で、いまどきの消費者の気分を色濃く反映した新しい花見の楽しみ方といえるのではないかと思っています。」
普通「花見」と言えば、公園とかで、みんなで飲んで楽しむスタイルが定番ですが、最近スマホやパソコンからきれいな桜の絵を出してそれを見ながら家で飲む「エア花見」が流行しているんです。エアは、リアルではないという意味で使われています。
★企業も注目!エア花見商戦
エア花見・・・実は私も知らなかった言葉なんですが、いま2~30代の男女が使うそうなんです。とにかく、家で桜の画像を見ながら飲むというだけなので、これがブームなのかな?とちょっと疑問だったんですが、取材を進めていくと実際に企業も本格的に導入していました。キリンビール株式会社の堅木亜紀さんのお話です。
- キリンビール株式会社 堅木亜紀さん
- 「ビール会社としてエア花見を応援できないか、そしてもっと便利に手軽に楽しんでもらいたいと思ったので、アマゾン内に特集ページを開設して、桜関連グッズとお酒をセットで提案しました。やっぱり一番メジャーなのは、桜の造花や桜の木のジオラマですね。お酒を飲みながら作って楽しんでもらえたら嬉しいです。それと、今日の夜8時半から、動画生配信のスペシャルインターネット番組『エア花見まつりライブ』をご用意しました。番組に参加いただいて、ナビゲーターやゲストの皆さまと一緒にエア花見の楽しさを体験してみてください。」
キリンビールの「エア花見まつり」特集ページでは、エア花見を盛り上げる関連グッズとしてお酒はもちろん桜柄のテーブルクロス、桜の木のジオラマ、桜の造花、さらに桜まつりと書かれた提灯などがアマゾンと提携して購入できます。そのほか、日本の絶景桜画像がダウンロードできるので、すぐにエア花見が始められます。そして、今日の夜8時半からは、キリンの特別サイト上で生ライブを配信!みんなでそれを見てエア花見をしようというキャンペーンを実施しています。
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気軽にいつでもどこでも楽しめるエア花見!
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実際にエア花見してみました!
さらに、キリンだけではなく、ヘアケアブランドの「LUX」ではグーグルストリートビューを使って、世界中のエリアを選ぶと、その地域にWEB上でバーチャルに街に桜を咲かせて、散歩ができる企画もやっています。また、手芸用品のネット販売などを行う「クラフトタウン」では両手いっぱいの90センチ四方の大きな桜の木の生地を販売していて、ツイッター上でも「ぜひエア花見のお供に」と盛り上がっています。
★エア花見だと「花見」のデメリットがなくなる?!
そんな「エア花見」ですが、街で聞くと賛否両論でした。まずはエア花見派!なぜエア花見なのか、聞いてみるとこんな理由がありました。
- ●「外に出なくても、お家であったかい環境の中で見られるのもいいかなぁ。」
- ●「好きです。お菓子とか買ってやりたいです。一人でいることが好きで、苦じゃないんで。」
- ●「エア花見は、楽ですよね。家で、みんなで集まって、見て、楽しんで・・・雨の日は特にいいですね。」
- ●「外でわざわざお花見しようという気持ちはありません。場所取りが面倒臭いし、花粉症と寒いのが嫌です。」
2~30代の男女に聞いたところ、エア花見をしているという人は3割で、まだ決して大流行とまでは言えませんが、そこそこ受け入れられている感じでした。
★苦労して生で桜をみんなで見たい!
では、続いて「エア花見」反対派の声はこちらです。
- ●「もう醍醐味もなんもなくないですか?桜の写真見るだけですもんねー。えー。いや、エア花見しない、無理じゃないですか?花見っすか、それ。認めたくないですね。」
- ●「周りに知らない人がいないんで、そういう意味で楽しめるのかもしれないですけど、周りに人がいて、場所取りをするのが、花見の面白いところじゃないですかね。やっぱりお花見は外でやったほうが良いんじゃないかなと思います。」
- ●「いやー・・・なし!なし!嫌です。やっぱ桜は生で見たいかなと。エア花見は、なしですね。やっぱり達成感とかあるんで、場所取りとかしたあとの達成感です。エア花見だとチーンって感じ・・・。」
反対派の理由は「やっぱり桜は生で見るでしょ」という声が強かったです。家で飲んだら「家飲み」じゃない?とか、場所取りの達成感がないという意見も多かったです。
★エア花見の目的は発信すること!
・・・と、同じ2~30代の男女でも、賛否がわかれるエア花見ですが、もう少し粘ってみなさんに聞いてみたら、実は今の若い人ならではエア花見をする理由がありました。
- ●『エア花見しました』みたいに発信します。インスタが流行ってて、共感してくれる人がいるから、そういう人のために・・・そんな感じです。」
- ●「ちゃんとエア花見っていうのがわかるように、家の感じも出しつつお花見もちゃんと見ている感じを伝わるように撮りたいなって思います。やっぱり、みんなに興味が湧いてもらえることを知ってほしいなという時にインスタグラムにあげますね。自分が好きなものは発信していきたいです。」
一番多い理由はネットの写真共有アプリ「インスタグラム」に「家でエア花見している自分」を撮影して投稿したい、発信したいという理由だったんです。みんなに「こんなエア花見あるよ」という飲み方を発信して、ネット上で「いいね」という共感がほしいというのがエア花見をする一番の理由でした。
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中矢邦子が「現場にアタック」でリポートしました!