健康のためにフィットネスジムに通ってらっしゃる方が多いと思いますが、実は最近、少し変わった「ジム」が増えてきているんです。3月2日、TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で取材報告しました。
★カフェとフィットネスジムが一緒になった!
まずは、変わったジムの1つ、「BROS TOKYO」の中倉美雪さんのお話です。
- BROS TOKYO 中倉美雪さん
- 「BROS TOKYOはフィットネス併設のカフェです。ジムって普通、会員さんしか通うことがないんですが、より多くの人に運動する機会を提供したいと思って、誰でも入れるカフェに、お客さんとして来つつ、そこからジムに行ってトレーニングをするという流れを作りたいと思って作りました。ジムに私が通っているときに圧倒的に足りないと思ったのがカフェ。ここで、お茶が飲みたいのに、なぜ自販機しかないの?ヘルシーなご飯が出ればいいのに、運動したあと一杯飲みたいみたい、というのが私の中にあったので、カフェとジムのセットを考えました。」
カフェも作ることで、カフェに寄ったフィットネスジムの会員ではないお客さんを、そのまま、ジムの会員に取り込んじゃおう、という戦略なんだそうです。秋葉原のオフィス街に、半年前にオープンしましたが、見た目は完全にカフェで、ジムかどうかわかりません。
また、メニューはカフェメニューだけでなくて、しっかり食べられるメニューも豊富です。そして、ジムならではの栄養バランスや健康に配慮したメニューとなっていて、カレーなんかも白米じゃなくて「シリアル」にしたりしているんです。
ほかにもプロテインスムージーとかも置いてあったり、まさに進化系ジム!とにかく「ジムのカフェ」をイメージして「食べて健康」「動いて健康」という戦略のようです。
★ジムでダイエットするのに、カフェでスイーツ?
「ジム」と「カフェ」が一体となったカタチはさらに広がりをみせていて、もうひとつこうしたところもありました。今度はおしゃれな代官山にある「FLUX CAFE」というジムの竹内五月さんのお話です。
- FLUX CAFE 竹内五月さん
- 「コンセプトが“罪悪感なくおいしく料理が食べられる”で、スイーツも充実しています。グルテンフリーのどら焼き、ロールケーキ、ショコラケーキ、バナナケーとあって、本当に数多く食べていただけます。あと、お酒もビールからスパークリングワイン、日本酒まで幅広くご用意していますので、お酒好きな方はそちらもご利用いただきたいです。また、月一回は“食べ飲み放題”で、どなたでも参加できるので、興味ある方はそちらも参加いただきたいです」
ほとんどのメニューは“ヘルシー”や、“からだにやさしい”ものです。“グルテンフリー”というのは、あのレディーガガもやっているダイエット方法で、小麦などに入っている“たんぱく質”の摂取を抑えることで、“脂肪の燃焼を促せる”と言われている、人気のダイエットだそうです。
★カフェ付きジム、利用者の評判は?
2つのカフェ、どちらも驚きの進化なんですが、利用者はどんな方が多いのか、聞いてみました?
- ●「お昼は、トレーニングして、で、お昼を食べてるんで、リズムよくて。仕事帰り、飲んだりもしてます。結婚もして子供もいるんですけど、家庭のごはんよりもおいしいと思いますよ。」
- ●「一人暮らしです。自炊しないんで、外食しかしないです、100%。やっぱり一人分作るのも大変だったり、結局時間かかっちゃうんで、時間と手間を考えてトータルで考えた時、フラックスカフェとか使ったほうが、自分のパフォーマンス高いなと思って、食事と一緒にできるのはすごい良い。」
お二人とも男性でした。多かったのが、「仕事の昼休みにちょっと立ち寄って、ジムでトレーニングしてそのままお昼を食べる」という方です。次に多かったのが「一人暮らし」の方で、会社から帰って、家でご飯つくるのめんどくさくて、ということでした。一人暮らしだと、ついつい「外食」か「コンビニ弁当」になってしまう方も多いと思いますが、そうすると、生活が乱れるので、カラダも意識したい、だったら全部1ヶ所で出来る、カフェ付きのジムが便利ということのようでした。
★狙い通り「カフェ→ジム」は増えている?
では、ジムの方たちが狙った「カフェに入った人がジムに通うようになって欲しい」というこの戦略、うまくいっていているのか?さらにカフェのお客さんに聞いてみました。
- ●「たまたまふらっと見かけて、メニューに興味があったので、入ってみた感じで、カフェだけです。ジムじゃなくて、カフェだけになっちゃうかも。」
- ●「78歳です。お昼に食べにきています。お安いじゃない。ジムは使ってない・・・気は若いけど、カラダはもう歩くのも歩けない感じだから。」
- ●「ここよく通るので、「卵ごはん」とかあって、なんかいいなと思って入りました。そんなに来ないというか、ジム、行かないです。あんまり興味なくて・・・カラダ動かすのがあんま好きじゃないというか、楽しさがわかんないんで・・・。」
女性中心に多かった意見は「ジムには行かずカフェだけ派」でした。ジム側の狙いは「気軽にカフェに立ち寄って、ジムに通ってもらう」なのに、ジムは行かない、という人が多かったです。
★最終目標は健康への関心!
では「カフェだけ派」について、ジム側はどう思っているのか、再び「BROS TOKYO」の中倉美雪さんに聞くと、こんな答えが返ってきました。
- BROS TOKYO 中倉美雪さん
- 「まぁ、採算の部分は微妙ですけど・・・採算ベースで言うとたしかに、ジムの会員が一番増えてほしいと思いますが・・・ちょっとずつでいいので、健康に興味をもってもらいたいので、より多くの方にカフェを利用してもらいたいですね。」
たしかにカフェとしては素晴らしくて、ついつい行きたくなるんですが・・・できればジムにも来てもらいたいということでした。