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トラブル急増!「お試し購入」がいつの間にか「定期購入」に!?

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★お試しのつもりが・・・増える「定期購入トラブル」

インターネットで買い物をする人も多いと思いますが、そんな中、主にインターネット上での「定期購入トラブル」というものが、ここ2年で急に増えてきているということなんです。どういうトラブルなのか?詳しいお話を国民生活センターの井上竜一さんに聞きました。

井上竜一さん
「消費者の方がホームページやSNSなどで「健康によい」「ダイエット効果あり」などと宣伝する広告を見て、商品を通常価格よりも安い「お試し価格」で購入したところ、実際はそれが「定期購入」になっていたというトラブルがここ最近増えています。1回だけのつもりで注文したのに、、実際は定期購入だったというわけです。2015年度に急増して、5,600件ほど。さらに2016年度に急増して10,100件ほど。今後も増えるとすると、倍以上と考えられます。」

この「定期購入トラブル」は、たとえば【お試し価格500円】など安い価格を謳って、あたかもお試しだけ!というふうに見せかけ、定期購入の契約をさせるというものなんです。2014年度の相談件数は1,800件くらいだったのですが、2015年度は5,600件、そして今年度(まだ後2ヶ月ありますが)現時点で10,100件以上と急増しています。

「定期購入トラブル」にあうのは女性が8割で、とくに30~40代の女性からの相談が最も多いそうです。売られている商品が、主に健康食品やサプリメントで、「健康によい」「ダイエット効果アリ」「あの有名女優も愛用!」などのフレーズが書かれた女性向け広告が多いことが関係しています。ただ、男性向けの「筋肉増強」「体がスリムになる!」などを謳う商品もあるそうなので、男性の方も注意が必要です。

★一般的な「定期購入トラブル」の流れ

では、どういう流れでトラブルにあうのか?再び国民生活センターの井上竜一さんのお話です。

井上竜一さん
「40歳代女性の例ですが、ダイエットや美容に効果があると宣伝されていたサプリメントを、初回お試し価格500円ということでインターネット広告から注文したところ、届いた商品に同封されていた請求書に「2回目以降は1箱4,000円になる定期購入です。5回以上継続しないと解約出来ません」との内容が書かれていたそうです。2回目以降は要りませんと事業者に申し出たそうですが、「定期購入と記載してあるますよね?」と言われ解約を拒否されたということでした。確かにサイトを確認すると定期購入という表示はあるんですが、わかりやすいとは言えないようなものでした。そこで納得できないと交渉していたら、その間に2回目の商品も届いてしまったと・・・。これは比較的典型なトラブルの例です。」

目立たないように「何回以上継続必要」とか「何ヶ月間の継続が条件」などと小さい文字で書いてあり、ここが問題となっていて相談が相次いでいます。国民生活センターや消費生活センターに行くと、弁護士などから間接的にアドバイスを貰えたりするそうなんですが、業者が返金などに応じないケースもあるということでかなり悪質です。

★街で聞くと・・「お試し500円」にひかれる人は多い!

こうした「定期購入トラブル」、みなさんは知っているのか?遭ったことがあるのか?街で聞いてみました。

●「調べ物をするときにネット広告で【初回なら100円で綺麗になる】というサプリとか出てきて、クリックすると次からは数千円とか。やっぱり最初だけなんだなぁと思った。」
●「美顔器を買うと美容液が毎月くるという広告を見た。美顔器が全面に押し出されて5千円で安い!と強調されていた。実際は5千円が最低半年続くみたいな感じ。多分文字が小さくてわかりづらくて買っちゃう人がいるから、危ないとツイッターで話題になってた。」
●「痩せる系のサプリ。初回1,900円でフェイスブックの広告に出る。初回だけならいいかなと思う。買ってないけど。」
●「ダイエットサプリとかで500円で安いなと思ったが、小さい字で定期購入と書いててやめた。SNS系の広告は開かない。危ないから。ヤフーの方がまだいいかなと。」

実際にトラブルに遭った人の話は聞けませんでしたが、「お試し価格」につられて商品のホームページを見たという方は多くいました。また、「定期購入トラブル」について知っていたので買わなかったという声もありました。一方で、SNSに出てくる広告は怪しいけれど大手サイトに出てくる広告は大丈夫だろうという方もいました。

★大手サイトの広告だからといって一概に安心とは限らない!?

「大手の検索サイトや、信頼できる新聞社のサイトの広告なら大丈夫」という声が街で聞かれましたが、実際はどうなのか?ITジャーナリスト 三上洋さんに伺いました。

三上洋さん
「新聞などの有名なサイト、ここの広告だったら安心ということはない。広告全てを大手企業が必ずしも見ているとは限らない。サイトの運営者自体も何の広告が出ているかを把握しきれていない場合がほとんど。まして、フェイスブックやツイッターは、ほとんどが審査なしで広告が出稿されています。インターネットでは載っているサイトの信用度と広告の信用度は全く別のもの。広告が詐欺じゃないのかどうかは自分たちで判断しなければならない。」

少し前に比べると、新聞社や大手の会社はネット広告をかなりチェックするようにはなっているそうですが、ただそれでも全ての広告をチェックすることは困難な状況で、大手のサイトだから安心ということは一概には言えないそうなんです。

では、「定期購入トラブル」に巻き込まれないためにはどう気をつければよいのか?三上さんに聞いたところ、ポイントは「一番小さな文字を確認すること」だそうです。契約をする際に、文章に定期購入と言う言葉が書いていないと詐欺になってしまうので、サイト上には必ず「何回以上継続必要」などの文言が書いてあります。ただ、悪質な業者であればあるほど文字を小さくする傾向があるので、購入前にサイトは隅々まで読んで、一番小さい文字には注意!ということでした。

阿部真澄

取材・リポートは阿部真澄でした


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