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Channel: 現場にアタック – TBSラジオ FM90.5 + AM954~何かが始まる音がする~
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ピースサインで指紋が盗まれる!?一番危ないのは「あの行為」!

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森本毅郎・スタンバイ!ロゴ

ピースサインの写真から、指紋情報が盗まれる可能性があるという研究結果が発表されました。「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)の「現場にアタック」で、レポーター阿部真澄が取材しました。
阿部真澄

★「はい。チーズ!」街の人たちのピースサイン事情

先週、ピースサインの写真から指紋情報を盗まれる可能性があるという研究結果が発表されました。そこで、街の人たちがどのくらい「ピースサイン」で写真を撮るのか調査をしてきたところ、9割の人が自然にピースをしていたのですが、ある特徴があることがわかりました。

裏ピース派(20代女性)

●「漫画のキャラが裏ピースしていて、キャラがやっていたからマネした。若い、渋谷に来てそうな子はみんな裏ピースやっていると思う。」

小顔ピース派(10代女性)

●「顔近くでピースします。顔のラインにあわせて(どうして顔のライン?)なるべく小顔にするために。」

小顔ピース派(20代女性)

●「顔のまわりで両手でピースします。(どうして?)顔がちっちゃく見えるかなって。」

大胆ピース派(40代女性)

●「ピースは結構前のほうに出してしますね。」
●「肩の位置くらいでピースします。顔からは離して。」
ピース2

▲左から「裏ピース」「小顔ピース」「大胆ピース」

実は、世代によってピースの出し方に違いがあったのです。10代~20代の方は、自分の顔を小さく見せるために、顔の輪郭にピースをくっつけて輪郭を隠すピース=「小顔ピース」や、ピースの向きを裏返して爪のほうをカメラに向けるピース=「裏ピース」をする人が多かったです。芸能人やアニメのキャラクターを真似る人や、撮った写真をInstagramやTwitterなどのSNSにアップするため、かわいく写真に写るための工夫だそうです。

そして、40代くらいになってくると、今度はドーンと手を前に突き出すピース=「大胆ピース」の人が増えてきます。理由としては、別に自分をかわいく見せる必要も無く、できれば目立たせたくないから。ピースを前面に出すことで、顔や体型から気をそらすという方が多いようです。こういった年代によるピースの傾向は、雑誌などでの調査でも出ているそうです。

★「小顔ピースが危ない!」専門家の声

街の調査で「裏ピース」「小顔ピース」「大胆ピース」と出てきた3パターンのピース写真について、今回研究結果を発表した国立情報学研究所 越前功さんに、「どのピースが指紋情報を盗まれやすいか?」聞いてみました。

越前功さん
【裏ピースについて】裏ピースであれば指紋が見えないので、指紋は読み取れない。でもこのハンドサインはヨーロッパなどでポジティブにとらえられないサインなので、ちょっと気をつけたほうがいいかもしれません。【小顔ピースについて】顔の近くにピースをして顔に焦点が合うと、指紋にも焦点があってしまうので、それだとまずいかもしれません。【大胆ピースについて】顔には合っているけど指紋にピントがあってないので、ここから指紋を抽出することはできないですね。」

実は、若い人たちがよくする「小顔ピース」が一番狙われやすいのです。また、「裏ピース」はセキュリティ上問題はありませんが、海外では「暴力的な挑発行為」や「性的な表現」になってしまうので、「別の意味でやめたほうがいい」と先生は言っていました。また、一番指紋が大きく写りそうな「大胆ピース」に関しては、比較的狙われにくいそうです。というのも、このタイプは顔とピースに距離があります。最近のスマホなど性能の高いカメラは、顔に優先してピントが合う仕組みがあるので、ピースにピントが合う可能性が少なく、指紋情報は読み取りずらいということでした。

つまり、若い人のするピースほど、指紋情報が盗まれやすいということがわかりました。また、とくに若い人はその写真をInstagramやFacebookにアップすることが多いので、世界中に指紋をさらすことになって、危険が高まるということでした

★こんな写真は要注意!もっとも指紋が盗まれやすい写真とは

更に先生に伺うと、この3つのタイプ以上に危ないピースサインがあるそうです。

越前功さん
「例えば、顔にピースをつけて「自撮り」をすると、顔とカメラの距離って近いわけですよね、そのとき、顔と指紋にもピントが合い、かつ太陽の方に向いていると指紋の陰影がよくわかる。その撮った写真をそのまま人にあげたりすると、指紋が抽出できてしまう可能性はあると思います。」

最近よくある「自分で自分を撮影する=自撮り」。これは、人に撮ってもらうよりカメラの距離が近く、指紋が鮮明になるので「明るい屋外での自撮りで小顔ピース」写真が最も危ないということでした。ただ、先生は「世の中からピースサインをなくしたくない!」という想いもあり、現在、写真から指紋情報が盗まれず、指紋認証ができる「指に貼るシール」を開発中で、近いうちの実用化を目指しているそうです。

写真を撮るときに自然にしてしまうピースサインですが、悪用されないためにも、撮ったピース写真をむやみに公開しないほうが良さそうですね。
(取材・レポート:阿部真澄)


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