きょうは、気になる新型コロナワクチンの「副反応」についてについて、7月13日TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で、レポーター田中ひとみが取材報告しました。
一部、職域接種なども始まり、私の周辺でも、副反応について、心配する声が増えてきました。そんな中、副反応に関する相談サービスが、登場していました。株式会社リーバーのヘルスケア事業部長、鈴木 雄貴さんのお話。
★ワクチン副反応を医師に相談できるアプリ
- 株式会社リーバー・ヘルスケア事業部長 鈴木 雄貴さん
- 「新型コロナのワクチンの「副反応」で悩んでいる方を対象に、お医者さんに、24時間、副反応について相談できるサービスを開始。まずはチャットロボットに症状を入力。「いつワクチンを打ったか?」「どの会社のワクチンか?」「接種部位はどんな症状?」等、症状を10問程度、選択形式で回答することで、先生から症状に合わせたアドバイスが届く。病院に行った方が良いか悩んでる方は多い。病院に行かなくても相談することが可能。」
「リーバー」という名前のスマホアプリ。3年程前からある「遠隔医療相談サービス」で、「痛み」「皮膚トラブル」「発熱」など、様々な症状を遠隔で医師に相談することができるサービスです。この中で、先月から、ワクチンの副反応についての相談もできるようになりました。
では、具体的にどう相談していくのか。
- まず、「LEBER(リーバー)」というアプリをダウンロードし、名前や生年月日などを入力して会員登録。
- カテゴリーの中から、「コロナワクチンの副反応」を選択し、順次、質問に答えていきます。
- そして最後に、打った部分の写真を撮影し終了。自由記述欄もあったので、私の場合は、「腕が痛いので、おすすめの市販薬を教えてください。湿布は貼っても良いですか?」と書き込みました。
- あとは、医師からの返事を待つだけ。連携の医師340名の中から誰かが回答してくれますが、わずか3分で返答が。「症状から一般的には通常の副反応の疑いがあります。あまり心配はいらないと思います。湿布はあまり効果がないかもしれません。私が推奨するドラッグストアで購入できる推奨のお薬はロキソニンSです(一部抜粋)」といった、具体的な返事がきました。
尚、こちらは医師法上の診療行為ではなく、公的医療保険外のサービスという位置付けで、具体的な「診断」や「薬の処方」はできませんが、「病院に行った方がいいかどうか」「可能性のある病名の列挙」「市販薬のアドバイス」などしてもらえる仕組みです。月額350円で「質問し放題」。家にいながら相談ができるので、ある程度、安心かなと思いました。
★先行接種で3割に副反応。副反応無くても抗体はつく
こうしたサービスが出るほど一般的に話題になる副反応ですが、では実際には、どんな状況なのか?クリニックでワクチン接種をしている医師の方に伺いました。「横浜南まほろば診療所」の院長、山田 英人さんのお話です。
- 「横浜南まほろば診療所」院長 山田 英人さん
- 「大体(副反応が)出る方は、僕らの感覚で3割ぐらい。残りの方は、知らないうちに終わっちゃったとか。厚労省の報告でもあるが、若い方の方が頻度が少し高く、高齢者の場合は頻度が少ないのではないかと言われていて、我々もそのように感じています。副反応が起こらなかった高齢者に、実際に抗体がついてるのかと言うと、一応ついている。副反応があった方が当然抗体は高くつくが、コロナウイルスに関して予防効果を持つだけの十分な効果は得られているので、なかったからと言って、コロナは予防できないとか、そうしたことはないと思う。」
副反応が出なければ出ないで「抗体できてないのでは」と心配になりますが、それは大丈夫ということです。
一方の、副反応が出る方は、3割ほど。院長の山田さんもファイザー製のワクチンを2回打ち、副反応がやや重かったということで、体験記をホームページで公開しています。それによると、1回目は、予想以上に副反応が出たようで、接種部位の痛みが酷く、ハンドルを回すのも困難。ただ、2回目の方が重く、浮遊感、腰痛・関節痛、解熱剤を飲み続けても38度を超える発熱…。2回目は、子育て世代などはパートナーと、接種の時期をずらすなどの対策をした方が良いと話していました。
★ワクチンの予約をストップ。ファイザーも足りない
こうして悩ましい副反応ですが、山田さんのクリニックではもう1つ、ワクチン不足も悩みのようでした。
- 「横浜南まほろば診療所」院長 山田 英人さん
- 「「若い方」に対する接種については、予約を先週止めた。
最初、我々は、ファイザー製から入った。これは政府の方針で、次にモデルナが輸入されて、大規模接種、職域に使うということで、一応「すみ分け」がされたが、モデルナがなかなか入ってこないので、そっちに取られしまった、我々のファイザーの数が減ってしまった。その結果、若い方に打つのが進まない状況。ワクチンの需給がうまくいかず、予約は一旦終了させてもらってますと、皆さんに頭を下げて話している。」
今、自治体、地元病院でのファイザーが足りないとうい話があちこちでありますが、これについては「もともとファイザーの供給量が7月から減る予定だった」と報じられていました。
ところが原因はそれだけではなく、国が推奨した各地の大規模接種や職域接種用のモデルナが、当初予定のおよそ3割しか入ってこなかったため足りなくなり、本来、クリニックにいくはずだったファイザー製のワクチンが、大規模接種会場に回されているそうで、今月5日付で厚労省が、モデルナを使う予定だった各地の大規模接種会場にファイザーを回すという事務連絡を入れていました。
この煽りを受け、こちらのクリニックは、一旦、予約をストップしているようで、地域住民の不満の声にも一件一件対応しており、現場の混乱が見えてきました。