コロナ対策では、様々な「非接触」の技術が出てきましたが、今、タッチパネルを非接触にする技術がどんどん進化しています。どんな技術なのか 6月23日TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で取材報告しました。
まずは今月新発売!どんなタッチパネルも非接触化できるという技術。USEN NEXT GROUP の株式会社アルメックス、メディコム事業部の鈴木伸幸さんのお話しです。
★非接触フレーム
- 株式会社アルメックス メディコム事業部の鈴木伸幸 さん
- 「 この非接触フレームはですね、既存のお使いいただいているタッチパネルモニターに簡単に取り付けるだけですね、タッチパネルの画面に触れることなく、機器の操作ボタンが押せるようになります。こちらの非接触フレームのセンサーには赤外線センサーを使っておりまして、このフレームの中にですね、指が入ってきたのを赤外線が感知しますと、その指の下にあるボタンが反応して押せるという仕組みになっています。第1弾としまして、院内感染対策がされ急務とされる病院向けに、自動で受付をする機会に取り付けて、少しでもこの感染拡大防止に繋がればいいなというところでございます。 」
まさに「空中タッチパネル」!
こちらの「非接触フレーム」は、既存のタッチパネルモニターに額縁状のフレームを取り付けるだけ。そのフレーム内に指を入れると、その下のボタンが推せるという仕組みです。
この企業はもともと、病院に精算機を提供している会社という事もあり、院内感染対策のため病院の精算機のタッチパネルから実証実験を始めて商品化したそうです。
USBケーブルで電源を取れさえすれば、フレームの大きさなどもカスタマイズ可能となっているため、どんなタッチパネルにも対応可能なので、今後、駅の券売機など、幅広く展開できそうです。
こうした空中操作が可能な「非接触技術」ですが、さらに進化したものもありました。今度は、タッチパネルでなくてもOK!また、新たな機材を取り付ける必要もない!という技術。知能技術株式会社 代表取締役 大津良司さんのお話しです。
★どんなものも非接触パネルに
- 知能技術株式会社 代表取締役 大津良司さん
- 「 装置のところにカメラを付けるか、あるいは簡単なセンサーをつけることで、今使っていらっしゃる色々な装置が、そのまま空中で直接そこのパネルに触らなくても操作できるような装置です。タッチパネルになっているようなものも当然ながら非接触にできます。あとはタッチパネルになっていなくてもいいんですね。タッチパネルにないようなパソコンであったりとか、エレベータとか、タッチパネルにすることもできます。さらに、パソコンとかスマホ、あるいはタブレットであればもう既にカメラが付いていますよね。そうであれば、そのカメラ自体を使うので、新たに装置を追加する必要はありません。 」
バータイプの横長のセンサーを、例えば券売機の画面の一番上にひさしのような形で設置をすると、センサーが指を感知して、AIが指の動きを分析。触らなくてもボタンが押せる。感染防止になるということで、すでに「くら寿司」で導入されているそうです。
タッチパネルでなはないエレベーターのボタンやパソコン、テレビ画面も非接触パネルになる!さらに、センサーではなく、カメラでも非接触化できるので、カメラが搭載されたパソコン、スマホなら、AIのソフトをダウンロードするだけで、非接触パネルになる!精度は、マウスを動かすレベルで、指二本で拡大したりもできるそうです。
この大津さん、医学部出身、回転寿司のオーダー時にタッチパネルに触れるのが嫌で、いつもきれいにふいていたとか。「いちいち拭かなくてもいい技術を開発すればいいのでは」と思ったのが開発のきっかけになったそう。
進化する便利な非接触化の技術ですが、実は、どちらも同じ悩みがあるようです。あるメックスの鈴木さん、知能技術の大津さんのお話し。
★世の中がおいつかない
- 鈴木さん
- 「 世の中に「空中でボタンに触れる」というものがあまりないので、どうしても赤外線センサーがあるというのをわからずに、そのままタッチしてしまう利用者がいらっしゃるので、みなさんに周知していくことが重要と思っています 」
- 大津さん
- 「これまでタッチパネルに触っている人は「画面のぎりぎり手前までいって触らない」ということは誰もしらない。そおようなこれまで触ったこと無い方が、教えることなくすぐに「あ、従来と一緒だ」という使用感をだすのが少し開発がかかってしまいました」
進化したのはいいのですが、世の中がまだ進化に追いついていない!タッチパネルが出始めた頃、「この画面はタッチパネルかな?」として画面を試しに触った経験がある方もいると思いますが・・・今は「この画面は非接触パネルかな?」として「画面すれすれに指を近づける」という動作が必要かもしれません。
まだ世の中が追いついていない非接触技術ですが、大津さんはさらに進化を目指していて、この技術は、指をどこまで入れたか、奥行きも感知するので3D対応もできる。パソコン画面に映ったリンゴを、つかんで、くるっと回して、裏側をみる、ということも、技術的には非接触でできるそうで、そうした3Dも目指したいそうです。
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