今週月曜から、来年春卒業予定の学生の、企業による採用活動が始まりました。ただ、今年は新型コロナウイルスの影響で、就職活動にも異変が出ています。6月3日TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で取材報告しました。
そんな中、先月23日、今年の就活に悩む学生向けのシンポジウムがありました。シンポジウムを開いた昭和女子大学のキャリア支援部長、磯野彰彦さんのお話です。
★オンラインシンポジウム!
- 昭和女子大学のキャリア支援部長 磯野彰彦さん
- 「「非常時の就活」シンポジウムと言うタイトルで呼びかけました。基本的に全員オンライン参加。ズームのウェビナーを使ったんですが、四百数十人その位の規模で開催をしました。学生が七割、企業が一割、他大学の教職員一割くらいが参加しました。新型コロナウィルスの感染で会社訪問もできない、説明会も参加できない、面接も受けられないなかで、就活生がとても不安を抱えている、それを何とかしたい、その為に当日企業の三社の採用担当者の方にパネリストとしてご参加いただきました。その方達のアドバイスを今回頂いたことも効果が上がったのではないかというふうに考えています。」
新型コロナウィルスの影響で、会場でのシンポジウムが出来ないため、「ZOOM」のウェビナーと言うサービスを使って、5百人ちかくという、大人数でオンラインシンポジウムを開いたそうです。
昭和女子大が行ったのですが、参加は他の大学の方もOKとしたところ、他の大学の方もたくさん参加したそうです。
それくらい、今の大学生は戸惑っているようで、事前に大学が行ったアンケートでは、多かったのは、対面ではなく「ウェブ=オンラインによる採用選考」への不安。
先輩からは、「たくさんOBOGに会った方がいい」とか、「説明会では社員の人にたくさん声をかけた方がいい」などのアドバイスをもらったそうなんですが、それは今年は全く役に立たない。だれかにアドバイスをもらいたくても、先輩もオンライン選考は分からない。
ということで、シンポジウムにたくさんの学生が参加。3つの企業の採用担当者が、学生の疑問に答えアドバイスをしたそうです。
でも、対面とオンラインでそんなに違いがあるのか?そして、そうした不安はシンポジウムで解消できたのか?シンポジウムに参加した昭和女子大の4年生の方に伺いました。
★オンライン面接!?
- 昭和女子大学四年生の学生さん
- 「実際に人事担当の方からオンライン面接で何を見ているかっていうのを聞けたのでそういった面ではオンライン面接での不安は解消されたのかなって思います。身振りや表情とか熱意がオンラインだと伝わりにくいので、友達とかに見てもらってオンラインでも自分らしさが伝わっているのかとか、人からどう見られているのかっていうのを練習した方がいいよってアドバイスを頂きました。あとは面接の時の背景の相談だったりも友人にして、その背景で大丈夫だよって言ってもらったりしています。オンライン面接は家でやるので、家の背景相手の面接官の方にも見えるので、」あまり生活感がない壁の場所でやるように気をつけています。」
これは体験してみないとわからないのですが、実際に同じ空間で会うのに比べ、オンライン面接は、相手の表情や声色が伝わりにくいデメリットがあるそうで、ジェスチャーや声の張り具合等に、より、気を使わないと熱意が伝わりにくい。
逆に、人事担当者の微妙な表情も分かりにくいので、ウケているのか読めない。
また、ネット回線の関係で、相手と発言のタイミングが被る、でも、そうした時でも、積極的にしゃべったほうがいい・・・
など、気を付けるポイントと、アドバイスがもらえたそうで、安心していました。
前代未聞のオンライン面接と格闘していく学生さん達ですが、この体験はプラスなのか、マイナスなのか、再び昭和女子大の学生さんに伺った。
★コロナのハンデにも一筋の光
- 昭和女子大学四年生の学生さん
- 「社員の方と今年はお会いできる機会が物理的に少なくて、面接官だったり説明会の方しか会社の方には会えないので、就活生と企業側でのミスマッチが今後起こってしまうんじゃないかなっていう不安はありますけれども、オンラインでの面接だったりを経験しているので、今後企業で働く時に、リモートワークだったりテレワークだったり、オンラインでの対話って言うのには順応し易いんじゃないかなって言う風には思います。」
やはり会える人数が減るので、社風がわかりにくく、ミスマッチが心配、というマイナスはありますが、一方で、新型コロナウィルスで今後、リモート勤務、リモート営業など、働き方が変わっていくかもしれないので、オンライン面接の経験は、今後に活きてくるかもしれないと、プラスにもとらえていました。