コロナウイルスで外に行かないで、ネットでお買い物という人も多いはず。そんな中、その「ネット通販」での「ファッション」について、若い人が、こんな生々しい悩みを抱えていることがわかってきました!
どんな悩みなのか、3月19日のTBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)「現場にアタック」で志田ディレクターが取材報告しました。
ファッションに関する調査を実施した、株式会社CCPR・青木知紘さんのお話です。
★試着したくないけど、しないでネット通販したら結局失敗した・・・
- 株式会社CCPR・青木知紘さん
- 「 今回は、世の中の多くの女性が感じているような、洋服を買う際に店頭で試着することに対する悩みに切り込んだアンケートをとりました。なかでも、8割以上の女性が、店員の方に声を掛けられることがプレッシャーに感じるという声が多くあり・・・試着を回避するために、ネットショッピングを利用した場合は、8割以上の方が、ネットショッピングで洋服を買って、失敗したと今回の調査で回答しています。なので、試着をしたくないんだけれども、しないためにネットショッピングを利用すると、それはそれで後悔することがある、という声が多く見られました。」
新型コロナで外出控えて、ネットショッピングで失敗して、ショックを受けたという方もいると思いますが、同じような失敗は他の方も沢山しています。
そもそも、新型コロナ騒動の前から、試着が嫌でネットショッピング、という方は非常に多く、こうした悩みが尽きないそうです。
そこで、実態調査! なんでそんなに試着が嫌なのか? 聞いてみました。
★街の若い人はみんな試着に悩んでた!!
- 女性
- 「(お店で試着ってします?)めったにしないです。試着したあと、店員さんに声かけられるの嫌です。一人にしてほしい・・店員さんって絶対「似合ってる」って言うから本当かなーって思っちゃう。試着しちゃったら、買いませんって言いづらくなくなるから抵抗ある。」
- 男性
- 「(洋服買うときって試着します?)あんまりしないです。人と話すのが得意じゃないっていうか苦手なんで断ります。ちょっと恥ずかしいから別の店行こうかと。声かけられると買う気なくなります。」
- 女性
- 「試着もしないし、話しかけられても適当に流す・・・なんか、「似合いますね」とか言われても、なんて答えればいいかわかんないし、きれいごと言っているみたいな感じ。」
- 女性
- 「話しかけられないように、そそそって逃げていく。逃げるタイプです。声かけられるんですけど、そっけなく返して、大丈夫ですって言って、違う店に行く。同じようなものを他の店で見つければいいかなみたいな。(そこまで声かけられるが嫌なんですか?)あんまり好きじゃないです。」
できるだけ試着したい、けど試着すると声かけられる・・・ジレンマの人も。声かけられなければ自由に試着したいのに「良かったらどうぞ!」と言われるとついついためらって逃げてしまう・・・
このイメージが定着した結果、街のみなさん、リアル店舗に行きたくないワケじゃないけど、声かけられるかも、と警戒してネット通販に逃げる人も。
じゃ、「声かけ行為」しなければいいのに・・と思うんですが・・・当然ながら、逆に声かけられるのが嬉しいという人もいるからお店も複雑。
こうなると、新型コロナが収まったとしても・・・ファッションのネット通販で失敗という人はなくならなそう・・・
と、洋服を買いたい人と、売りたいお店側で不幸な結果になっている試着なんですが、こうした街のネガティブな意見を反映するかのように、こんなサービスも登場しました!
株式会社SPRING OF FASHIONの保坂忠伸さんのお話です。
★試着すればするだけ報酬がもらえるサービス!?・・・
- 株式会社SPRING OF FASHIONの保坂忠伸さん
- 「 弊社では「KITEKU」というサービスを運用してまして・・・具体的には、利用者の方は無料でお店に行っていただいて、そのまま試着をして、最大120分間外出できるサービスです。一つ目はインスタグラムに投稿していただくと、インスタの投稿についた「1・いいね」が「1円」の報酬が入ってきます。もうひとつが、その商品が売れた場合に関しては、販売価格の2%から10%、報酬として入るようになっています。」
▼「試着しても良い人」は、、、
- まず、「KITEKU」というサービスに事前登録します。現在、このサービスと提携しているアパレルショップは、渋谷109、渋谷パルコ、池袋パルコなどに入っている、若い方に人気のブランドが参加しています。
- 提携するお店に行って「KITEKUサービス使います」と言って試着します。
- そして、そのまま120分間、試着したまま外出してオッケーなんです。
- その試着した写真を自分のインスタに投稿。
- 「いいね」の数で報酬がもらえるほか、さらに、その洋服が売れたら、販売価格の2~10%お金がもらえんです。
▼一方「試着したくない人は、、、
「KITEKU」のサイトやインスタに拡散された試着画像を見ると、ある程度背丈などイメージ出来て、失敗しない(=身代わり試着とも呼ばれてます)これなら買う側としては、コロナ対策も、店の「声掛け回避」も可能。
▼一方お店側もインスタで情報発信してもらえる=商品PRになるから嬉しい。
こんなに悩みだらけの試着だったけど、これで全員がハッピーなんですが・・・
ここまで保坂さんが試着にこだわるのはこんな理由もあったんです。
★試着にこだわる背景には、ネット通販の送料無料もある・・・
- 株式会社SPRING OF FASHIONの保坂忠伸さん
- 「 ネット通販だと、特に、送料無料っていうところが広く広まっていて、アパレル企業はそれによって利益がかなり圧迫されている。我々は、アパレル企業に利益が残るように変えていきたいと思ってるので、お店に来ていただくのが一番最適かなと思います。面白いことに、リアル店舗に行く時は、電車賃かかってるけど、そこを計算してお店に行く人はほぼいないです。リアルに置き換えると、なぜかそこを気にしないっていう人がほとんどなので、リアル店舗に伺っていただく導線を作れればいいなと思う。」
ネット通販では、サイズが違えば「返品無料」サービスも多い。それを繰り返すと、運搬コストなどがかかるので結果、アパレルは利益が圧迫されてしまうんです。
もともと保坂さんはアパレル販売員だったからこそわかる苦しみを反映したサービスにたどりついたんだそうです。
これからも、こうしたサービスが増えていき、アパレル業界だけでなく、利用者の試着ストレスが改善されていくといいなと思います!