忙しい朝でもニュースがわかる「森本毅郎・スタンバイ!」
(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)
7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまるコーナー「現場にアタック」。
本日6月30日(木)はレポーター田中ひとみが担当。
『匠大塚と大塚家具』について取材しました!
![現場にアタック(田中ひとみ)](http://static.tbsradio.jp/wp-content/uploads/2016/03/sump_tanakahitomi-150x150.jpg)
田中ひとみキャスター
「大塚家具」と聞くと、どんなイメージでしょうか?
「会員制の高級家具路線」のお父さんの勝久さんを、「オープンで割安路線」の娘さん・久美子さんが批判。親子喧嘩で、結局、娘さんがお父さんを追い出したという風にニュースになりましたが・・・、
その、追い出されたお父さんが、きのう反撃に出ました。埼玉県春日部市に「匠大塚」というお店がオープンしたんです。どんなお店なのか、匠大塚 春日部本店店長の小原献さんのお話です。
★父・勝久さんの「匠大塚」は、引き続き高級路線!
- 匠大塚 春日部本店 店長 小原献さん
- 昨日、6月29日(水)にオープンしました「匠大塚 春日部本店」という名称です。会長の創業の地でもありますし生まれ故郷でもありますし、やっぱり原点というところで、この春日部に家具・インテリアのテーマパークということでオープンしました。
中~高級品を中心に揃えています。中級品はソファーでいうと大体15万以上のもの、上は300万~500万。それが中心になりますがリーズナブルな6万円のソファーも揃えています。会員制ではないです。受付でご記帳いただいたりということはしてません。
これまでお父さんがやっていた「会員制」はやめて、娘さんを意識してか、リーズナブルなものもはじめたそうです。ただ、お父さんの家具へのこだわりもあって、引き続き、高級路線も大切にしているようです。
ちなみに、この匠大塚は、東京ドームのグランド2面分の面積に15000点が展示してある大型の店舗で、春日部駅【東口】から徒歩10分くらい。
![森本毅郎スタンバイ!](http://static.tbsradio.jp/wp-content/uploads/2016/06/IMG_9931-533x400.jpg)
春日部駅【東口】にある「匠大塚」。6月29日にオープン。
「春日部は大塚家具の創業の地」とお話していましたが、実は、反対の【西口】には、大塚家具の店舗があるんです(こちらは駅から徒歩4分くらい)。
![森本毅郎スタンバイ!](http://static.tbsradio.jp/wp-content/uploads/2016/06/IMG_9933-533x400.jpg)
春日部駅【西口】にある「大塚家具」
お互いの店舗がかなり近いんですが、巧大塚の店長に、「大塚家具は意識していますか?」と聞いてみました。
★匠大塚の社名に「家具」がないワケは
- 匠大塚 春日部本店 店長 小原献さん
- まぁ意識しないというとウソになりますが、コンセプトが違うんです。匠大塚「家具」ではないので、家具だけということではなくてレストランとか、食品売り場、そういったものを今徐々に進めているところです。匠大塚でお買い物をしていただくステータス性みたいなところが売れたらいいなと思っています。
★そして大塚家具は「同じ“大塚”でも…」
一方、春日部駅西口にある大塚家具の方にも聞いてみました。
文章での回答でしたが、近くに匠大塚がオープンしたことについて、
- 大塚家具からの回答
- 『同業が集積するという事は、お客様にとって選択肢が増えるという意味で良いことと思っております。ただ、匠大塚さんと大塚家具が同じグループ会社と誤解されているお客様が多く、中には当社の春日部ショールームが移転すると思われている方もいらっしゃいましたが、当社の春日部ショールームは従来通り営業しております。』
とのお答え。
要するに、「関連会社だと間違えないで!」ということでした。
これで同じ駅に2つ大型の家具屋さんが営業することになりますが、お客さんはどう思っているのか。まずは、匠大塚にいた人に聞きました。
★「匠大塚派」高級路線でもニーズはある!
- 友達が、欲しいと言っていて1階~5階ほとんど見ました今日。値段が100万円とか・・・。でもその友達は買うって今住所書いたりなんかしてますよ。良いものは置いてある!そしてゆったりと置いてある。狭いとこで見るのとまた違う雰囲気。
初日のきのうは、開店前に200人以上の行列ができてにぎわっていたそうです。価格が高いので、若い方は少なかったんですが、高級路線でもニーズはあるようです。
そしてもうひとつ、意外と多かったのがこんな意見でした。
★「匠大塚」応援の意外な理由も!
- あの人(会長)、春日部の東口をシャッター通りにしたくなかったんでしょ。西武がダメになっちゃってそれをなんとかしたいという心意気だと思う。私は成功して欲しい。
- よかったです、春日部の救世主ですよ。すごいひっそりしちゃって、匠大塚は街起こしをやってると思います。応援したいです。
- ここの道みんな閉まっちゃって暗い。うちは東口だから明かりがついてくれるだけでもうれしい。
実は、匠大塚は、4ヵ月前に閉店となった西武春日部店を改装してオープンしたんです。西武が閉店してから、東口に元気がなくなっていたので、そこに出来たことがうれしいとのことでした。また、父・勝久さんは「地域のため」という言葉を繰り返していたので、これも受けたようです。
こうなると・・・娘さんの大塚家具は大丈夫なのでしょうか? 実は、お父さんとの戦いに勝ってから、最初はセールで好調でしたがその後苦戦。2016年12月期の業績予想では16億円の赤字予想となっているんです。果たして大丈夫なのか?大塚家具の前で聞きました。
★春日部に2つも大型家具店はいらない!「やっぱり大塚家具派」の声
- 大塚家具はよく行きます。家族の争いみたいな感じで、お父さんのほうがよく意味がわかんないです。春日部がこれから先どうなるのかなと思います。
- 春日部の人は365日家具を買いたいとは思ってないのでもう十分です。
- さっき東口の匠大塚、今ついでに西口の大塚家具に来ました。こっち(大塚家具)は営業していけるんだろうけど、匠さんは高級路線、あの値段は、ここらへんの人じゃ買えないですよ、きっと。
この方たちは、いわば大塚家具派ですが、こちらは比較的若い人が多め。
一般的には、お父さんの匠大塚は高い、「安売り路線」のニーズも根強くありました。