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Channel: 現場にアタック – TBSラジオ FM90.5 + AM954~何かが始まる音がする~
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自転車が運転中に「ポキッ」と折れる!トラブル急増中!

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森本毅郎・スタンバイ!ロゴ

忙しい朝でもニュースがわかる「森本毅郎・スタンバイ!」
(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)
7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまるコーナー「現場にアタック」
本日6月23日(木)はレポーター阿部真澄が『突然折れる!?自転車破断トラブル』を取材しました!

阿部真澄

現場にアタックレポーターの阿部真澄

★ネットで買った自転車が破断するトラブル急増中

最近、自転車に関するあるトラブルが急増していてネットでも話題になっています。どういうトラブルなのか?国民生活センター 中野禎孝さんにお話を伺いました。

中野禎孝さん
「自転車を買って、そんなに期間がたっていないのに、乗っていて、途中で自転車の部品が脱落してしまうとか、重要な部品「車体=フレーム」と呼ばれますけど、フレームが割れる。簡単に言うと、前輪と後輪がつながっている真ん中らへんで「ボキっ」と破断してしまう、走行中に壊れてケガをする事故が増えています。」
自転車2

↑この部分が折れてしまうそう(国民生活センターホームページより)

国民生活センターの調査で、この10年に「自転車が突然壊れた相談件数」は、100件から251件と、2倍以上に増えています。いったいどうして自転車が突然真っ二つに折れてしまうのか?トラブルの背景にはこんな理由がありました。

★自転車トラブルの背景にネット通販の落とし穴!?

中野禎孝さん
「もちろんケースバイケースですが、いわゆる通信販売、「ネット」で買えるもの。こういったものの中には、品質がよくなかったり「薄利多売」を主とされているような販売店の中には、専門的なことをやらずに外国の工場で箱詰めされたものが直接消費者に届くので、国内で誰もチェックしていないという販売形態が多い。店舗が要らなくて、安全性をチェックする人件費がいらないから安くなっている。」

近年、日本では中小規模の自転車販売の実店舗が減少しています。そして同時に、ネット通販で何でも買う人たちが増えてきたこともあり、自転車も手軽な値段で、ある意味「勢い」で買うようになってきました。これまで実店舗の販売は、海外から輸入してきた自転車を一台一台箱から開けて店舗の整備士が確認・点検してから販売していたのですが、ネット通販なら、そこに人件費をかけずに販売できます。結果、値段が安くなり売れ行きがよくなる!こうしたことから、今日本の自転車の9割が輸入モノになっています。

★「自転車はどこで買いますか?」街の声

  • 「実店舗派」
「(女性)自転車専門店みたいなところで買った。ネットで買うのはさすがにない。やっぱ実物を見たいので。」
「(男性)自転車は普通に自転車屋さんで買う。ネットでは買わない。ちゃんと見てないで買うのが怖い。」
  • 「ネット派」
「(女性)今乗っている前の自転車はネットで買った。不安はちょっとありましたが、口コミで買った。子どもを乗せる用だったので、お店で乗せてから買った。店舗と見比べて、ネットのほうが3,000円~4,000円くらい安かった。」
「(男性)はい。あります。折りたたみ自転車で、普通に路面店よりネットのほうが安いかなと思って。6,000円くらいだったので、安いかなと。」
「(女性)今乗っている自転車はネットで買いました。ちょっと安かった、普通に自転車屋さん比べて、1万円くらいは違ったかな。(ネットで不安は?)今思うと、イチかバチかだったかな・・・」

今回調べたうち、「ネット派」は3割程度でした。多くの人から聞かれたのが「安いから」と言う理由で、皆さん勢いで買われる方が多かったです。

★危ない!自転車が突然折れてしまった!という方の体験談

実際にネットで購入した自転車が急に折れてしまった!と言う女性の体験談を伺いました。

「えっとネットで買った自転車なんですけど・・・普通に買うより安いと思って、ついとびついちゃった。仕事が終わって、家に帰る途中、横断歩道と歩道の段差を通過した直後、自転車のフレームが突然真っ二つに折れて前のめりに転倒して顔面を強打しました。ちょっと2センチくらいの段差を越えたときにばきっと折れました。真っ二つに折れた自転車を、私もはじめて見ました。ははは。買って2年弱だったんですよ、それで、でも2年でそんなに折れると普通思わないじゃないですかー、えー、だからすごくびっくり。途方にくれました。」
自転車1

↑突然折れた女性の自転車

今でこそ笑い話だと語ってくれましたが、お顔にも怪我をされていて、原因調査から業者との賠償問題が解決するまで約半年かかったそうです。今は実店舗で買った新しい自転車に乗っています。

★自転車を買うときのポイントは「店選び」と「安全マーク」

では、こうした事故に遭わないためにも、どんな対策がでくるのか?自転車の安全利用促進委員会 遠藤まさ子さんに、ポイントを伺いました。

遠藤まさ子さん
「ネットで買う際は、自転車整備士や自転車技師といった資格をもっていて、きちんと点検後に発送するということを全面に出しているお店を選ぶといいと思う。もう一つは安全マークの確認。例えば、「BAA」ステッカーという安全マークは普通の自転車であれば、サドルの下のシートポストというところに貼ってあります。そのステッカーを目印にすれば、ひとつ一定の自転車安全基準や、環境負荷試験を通った自転車ということがわかります。商品を探す際に、ネット通販でも「BAAマーク」の適用商品である場合「BAAマークの商品です」とアピールしている商品が多い」

買う前のポイントは2つあります。

  • 「店選び」

自転車技士とか整備士などの資格を持った人がいる店を選ぶ。ネット通販でもホームページ上に整備担当者の写真がある店も一つの参考になります。

  • 「安全マークの確認」

「BAA」マークは業界自主基準をクリアした自転車に貼られています。これもネット通販時に、画面に「BAAマーク付」と掲載しているものは参考になります。BAAマークには製造者番号もあるので、何かあったとき、責任の所在がはっきりしないという心配もありません。

また、買った後に心配になったら、近くの自転車屋さんに行って点検をお願いすることも効果的だということでした。

ただ、遠藤さんは「国に安全基準がないことが一番問題」と言っていました。実はEU加盟国やアメリカには自転車の国の安全基準があって、輸入をする前にも厳しいチェックがあります。日本にはそうした国の基準がないので、粗悪品も輸入されてきてしまうそうです。自分の身は自分で守るしかありません!上記のチェック項目を参考に、安全な自転車選びをしてください。

(取材・レポート:阿部真澄)


TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」は月~金6:30-8:30放送中。
AM954kHz、FM90.5MHz。
パソコンやスマートフォンでは「 radiko 」でもお聞きいただけます!
番組へのメールは→ stand-by@tbs.co.jp


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