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Channel: 現場にアタック – TBSラジオ FM90.5 + AM954~何かが始まる音がする~
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重いランドセル・・何が入っている?

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文部科学省が近く教材などを教室に置いて行く、いわゆる【置き勉】を認めるように全国の学校に求める方針を固めました。これは、小学生のランドセルが重すぎる!という声を受けたものなのですが、実際のところどのくらいの重さになっているのでしょうか。

「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまる「現場にアタック」!9月5日(水)は、レポーターの近堂かおりが 『ランドセルどうしてそんなに重いのか?何が入っているのか?』調べてきました。

ここにコメントを入力してくださいhttp://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20180905073608

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)

★小1で9キロ超も!

実際のところどのくらいの重さなのでしょうか。ランドセルの重さについての調査を行った大正大学・人間学部教授の白土健さんにお話を伺いました。

白土健さん
「昨年の11月に民間の学童保育の協力を得まして、小学校1年生から3年生の調査をさせて
頂きました。ランドセルの重さです。小学校1年生の子が重い子で9キロ超えてるものを持っていました。ランドセルとサブバック、中身は教科書、サブ教材、ノート、水筒、体育館履き、そういったものがランドセルに入らないくらいサブバックもパンパンというような形。もう5キロのお米も宅配便を頼むような私なんかズボラなところもあるんですけど、それを小学生が背負って手に持ってというような形ですので。体重が20キロくらいですかね、小学校1年生ですと、女の子だったです。」

白土さんは、2017年からこの調査を行っており、調査の結果、平均して6キロ〜7キロの重さだったそうです。時間割や季節によっても異なりますが、おおよそ、このような結果、といいます。

小学校1年生の平均体重はおよそ21キロなので、体重の3分の1以上の重さを背負っている計算に。これは辛い!

白戸さんがおっしゃるには、原因は2つ。

①【教科書の大型化】サイズは教科書のサイズがB5からA4になりました。また、昔に比べて、写真や図解も豊富なカラーページの教科書のため、紙質が良くなって厚みがある。

②【ページ数の増加】一般社団法人教科書協会によると、小学校の教科書は、2002年に3090ページだったものが、2015年には4896ページと、およそ35%も増加している。これに加えて今年からは【道徳】が科目になり、教科書が増えましたし、今後は【英語】も加わりますから、教科書もサブ教材も増える一方です・・・。

あまりの荷物に、白戸さんは『まるで二宮金次郎かカチカチ山みたいですよ』と話していました。

★みんな何が入っているの?

実際に街で、ランドセルを背負っていた小学生に、話を聞いてみました。

●「今日はあんまり重くないけど肩が凝って重かった。教科書は入ってないんだけど重かった。」
●「ランドセルの中にいろんなものを持たされたので、ちょっと重たくてランドセルを下ろしたくなりました。夏休みが終わって二学期が始まるとお道具箱とか持ってこなきゃいけないので肩が痛くなりやすい。」
●「入学式が終わって、1年生の5月の時に手が重くて皮がむくれた。今日で2回目。鍵盤ハーモニカ、図工バッグ、手提げ、ランドセルの中には漢字ドリルと図工の作品と国語の教科書の上下。」
●「2年生、最初はとても重かった。図鑑が入ってたし、本が7冊あったから、あとピアニカも持ってたから重かった。(教科書は何が入ってたの?)全部、算数、国語、道徳!」

主に低学年の子に話を聞いたのですが、みんなランドセルに加えてサブバッグを持っていました。ランドセルは実際に持たせてもらうと相当重かったです。

同じ学年の児童でも、早生まれと遅生まれでは体格の違いも出ますから、小さい子にはかなりの負担だろうな、と改めて実感しました。

★せめてカバンのほうを軽く!ナップランドで

なんとかこども達の負担を減らしてあげたいですよね。そんな中、カバンのほうを軽くしているところがあるのです。北海道の小樽にあるバッグのムラタの社長・村田達哉さんのお話です。

村田達哉さん
●「ナップランドというんですけど。ナイロン製の通学カバンです。ナップランドというのは
ナップサックのように軽くて、ランドセルのように丈夫ということで名前がついてます。重さが660グラムということで非常に軽いです。小樽は山や坂が多いもんですから通学が大変で軽いカバンが必要だったということで、このカバンを作りました。大体、新1年生の7割ぐらいがナップランドを持ってます。やはり今軽いカバンが欲しい、通学距離も長いということで、色々とネットや電話でお問い合わせ頂いています。関東とか関西が多いんですけど、遠くは九州から頂いたりしています。」

小樽『バッグのムラタ』が製造販売している【ナップランド】

北海道小樽市にある『バッグのムラタ』では、昭和45年から、40年以上に渡ってナップランドを製作しています。軽い上に、丈夫で、お値段が税込7020円と、ランドセルと比べてお手ごろ。(これなら買い替えも可能ですね。)12色展開で選ぶ楽しみもあるようです。

急坂や雪で、通学が大変な小樽の子供たちの負担を減らしたい!という要望を受けて開発され、今も愛されているんです。軽いカバンが欲しいと全国から問い合わせがあるそうです。

★【置き勉】するスペースがない!?

カバンを軽くするという方法もありそうです。置き勉もOKになりそうです。となれば、ようやく小学生は重い荷物から解放されるのかと思いきや、一筋縄ではいかないようで。再び、大正大学の白土教授のお話です。

白土健さん
「やっと文科省から指示が出たのかな、良かったなというのはあるんですけど、ただ置く場所が
無いんですね。結局下駄箱はあります、ロッカーは教室の後ろに開架式のものがあるんですが、それは昔のままで僕らのB5の教科書とか小型のものは入るんですけど、今のものが果たして入るのかと。絵の具も習字の道具もリコーダーもハーモニカもある、音楽の教科書、図工の教科書など入れたら、中々それでは結構小さいところがありますよね。あと今非常に教室もそれほど昔と比べて児童数はいないんですけど、タワーマンションがあるところなんかはぎゅうぎゅう詰めでスペースがないってお話も聞いております。」

置き勉OKで重いランドセル問題も解決かと思いきや、置く場所が無いという状況が・・・。

白土さんはアメリカのような鍵付きロッカーや、現在の荷物に合わせた大型のものがあっても良いのではないでしょうかと話していました。合わせて教科書の電子書籍化など根本的なところの改善も必要かもしれませんね。

「現場にアタック」近堂かおり

近堂かおりが「現場にアタック」で取材リポートしました。


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