忙しい朝でもニュースがわかる「森本毅郎・スタンバイ!」
(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)
7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまるコーナー「現場にアタック」。本日5月30日(月)はレポーター阿部真澄が新宿高島屋で開催中の『大学は美味しいフェア』を取材しました!
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現場にアタックレポーターの阿部真澄
★大学発のブランドを発信!「大学は美味しいフェア」
5月26日(木)~31日(火)まで新宿高島屋の11階催事場で開催中の「大学は美味しいフェア」。教授や学生が開発に関わって地元企業などと開発した大学発ブランド食品の紹介、販売をするフェアです。東大、早稲田大などのほか、九州から東北までの34大学が参加、毎年好評で今年で9回目の開催となります。今回フェアに参加する大学の学生さん達に、こだわりのブランド食品について伺いました。
- 「奈良女子大学。奈良漬を使用したスイーツを販売しています。奈良漬を苦手な人にも食べて貰える物をと開発した商品です。」
- 「秋田県立大学。究という僕たちが酒米から作って酵母も僕らが開発した米酵母を使って秋田の酒蔵さんと協力して作ったお酒。今年も先週田植えをして来た」
- 「宮城大学。白菜の根を使ったお茶。仙台白菜があるが根っこは毎年大量に廃棄され有効活用するのに成分を調べたら良かったので開発した。」
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↑学園祭のように活気があります!
大学発のブランド食品というと、近畿大学の完全養殖マグロ「近大マグロ」が有名ですが、最近では食品開発に取り組む大学は全国で100校近くあるそうです。地元の特産品に着目した大学が多く、お米・お肉・お酒・お菓子など約100種類の商品が販売されるなど、種類も豊富!地元応援プロジェクトや新たな技術を使った商品が多く売られていました。
★商品開発への学生の想い、大学側の想い
参加している学生さん達も、商品の販売に真剣に取り組んでいました。今年2回目の参加となった群馬県にある共愛学園前橋国際大学 4年生の学生さんにお話を伺いました。
- 「去年も出ているがお客さんの数も多いですが,売ることの難しさも身に染みて感じる。つけ麺をイートインや試食で食べて美味しいと言われると嬉しいです。自分の言葉で説明して納得して開発までの努力とかを分かって買ってくれるというのは本当に努力が報われた気持ちになります。」
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↑共愛学園前橋国際大学の学生さん達
自分達の取り組みが商品化され、それがお客さんに評価されることが嬉しいと、皆さん活き活きしていました。
共愛学園前橋国際大学はもともと学生が商品の企画をして地元企業と交渉して商品開発をする産学連携を目指した授業が1年生から受けられます。フェアに参加する前から学生が企業と共同開発したブランド食品があったそうで、「大学は美味しいフェア」には今年で3回目の参加となります。
今回のフェアに参加する大学は大学独自の特色を前面に出していましたが、大学側も大学発のグルメ食品の開発や販売に力を入れるのには、多くの大学が抱える現状も背景にあるようです。共愛学園前橋国際大学 兼本雅章教授のお話です。
- 兼本雅章教授
- 「群馬県内では商品開発をする大学と認知されてきたが東京でやるとアピール度も違う。やっぱり少子化の時代がもちろんある。自分たちの大学がいかに生き残るのかは他の大学も危機感を絶対に持っていると思う。色んな人に大学を知ってもらって関心を持って貰う事が需要。その中で自分達の大学らしさを出すのかがキーワードだと思う。」
いま少子化の影響もあり多くの大学で慢性的な学生不足による経営悪化が深刻で、学生不足による学校の閉鎖への危機感を持っている大学も多いです。ブランド食品の開発など学校の特色を知ってもらい、大学に興味を持って貰うきっかけにしたい!との思いもあるようなのです。
★注目される大学発のブランド食品
学生側・大学側の想いもつまった「大学は美味しいフェア」。平日の午後、会場に行ったのですが、各ブースに大学名の書いてあるのぼりが立っていたり、学生がお揃いのハッピを着て接客をしていて、大勢のお客さんでにぎわっていました。そして、お客さん達からはこんな声が聞けました。
- 「面白いですね非常に。色々な大学がこんな事をやっているんだとビックリした。」
- 「毎年来ている。学生さんが一生懸命やっているのが魅力です。」
- 「なんか明るさを感じました。アイデアとか日本のこれからに希望が持てるかな。」
- 「若い人の柔軟な考えと企業がタッグして色々な商品を開発していて、見ていても楽しい。こういうことを色々な大学がやってくれると消費者としても凄く嬉しいなと思いました。」
お客さんも大学生との会話を楽しんでいましたし、活気のある会場でした。また、実際に大学発のブランド食品を開発してから入学希望者が増えたり、オープンキャンパスに来る高校生が増えた!という効果を感じている大学もあります。今後、こういう取り組みを行うことが、学生不足を解消する一つのきっかけになるかもしれませんね。
(取材・レポート:阿部真澄)
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