ギターの老舗メーカー、ギブソンが経営破たんしてしまいました。5月2日の「ニュース・スクランブル」のコーナーでも取り上げましたが、
- A『ギブソン(ギにアクセント。「ローソン」と同じ頭高)』と言うか、
- B『ギブソン(アクセントなし。「アメリカ」と同じ平板)』と言うか、
話題になりました。
森本毅郎さんは『ギブソン(A)』ですが、水曜日のコメンテーター渋谷和宏さんは『ギブソン(B)』でした。金曜日のコメンテーター伊藤洋一さんは、毅郎さんと同じ『ギブソン(A)』。私、近堂かおりは渋谷さんと同じ『ギブソン(B)』派。一体、どちらのイントネーションのほうが普及しているのか?そこで・・・。
「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまるコーナー「現場にアタック」、金曜日は毎週恒例のサラリーマンの声。5月4日(金)は、レポーターの近堂かおりが、『あなたは「ギブソン(A)」派?「ギブソン(B)」派?どっち?』をテーマに街でお話を聞きました。
金曜日恒例サラリーマンの声! 『あなたは「ギブソン(A)」派?「ギブソン(B)」派?どっち?』
★『ギブソン(A)』派です!!
- ●「ギブソン(A)じゃない。昔学生の時に持っていた。若い頃、僕たちもう何年だろう?50年くらい前からあるでしょ?ギブソン(A)って。古いギターのメーカーさんだもんね。(今何十代)68歳。」
- ●「ギブソン(A)。昔からそうですね。50代です。いや、持ってない、持てなかったです。買おうかなって思ったんだけど、ちょっとそこまでお金がなくて若い頃は。」
- ●「私はギブソン(A)。昔からそういう言い回しで。使っている人もいるんですけどギブソン(B)って言う人そんなにいないかな、周りには。なんか前、野球選手でギブソンって人がいたのでそういう影響もあるのかな。40代です。」
- ●「僕はギブソン(A)のほうですね。ちょっと古い世代なんで、語尾を上げるって最近の人の言い方じゃないですか、私くらいの年代はギブソン(A)って言うほうが自然としっくりきます。中学校の頃とかに初めて、友達が上手い人がいて勧められたりとかはありました。僕はもういわゆるバブル世代なんで50過ぎてます。50代です。」
ギブソン(A)派のみなさん。50代の方が多かったですが、60代も40代もいました。やはり、皆さん、若い頃に音楽をやっていたんですね。ギブソンを愛用していたジミー・ペイジやエリック・クラプトン、エルビス・プレスリーの影響も大きいのでしょうか。
★『ギブソン(B:平板)』でしょう!!
一方、『ギブソン(B)』派の声です。
- ●「ギブソン(B)あれ?ギブソン(A)。ギブソン(B)って言わない?俺なんかの世代はギブソン(B)かな。50代なんだけど。持ってない、そんな高いのは。国産のモーリスですよ。」
- ●「ギブソン(B)。いや、ギター始めた頃からギブソン(B)とマーチンはもう耳に入っていたけどね。持ってない。そんな2・3本しかギター持っていなかったから。ギブソン(B)なんか買えなかった。60代。」
- ●「ギブソン(B)。なんか耳がそう覚えている。熱狂的ではないですけど、ジェネレーションとして、50代です。」
- ●「僕はギブソン(B)ですね。上がる方ですかね。僕は周りで喋っている人がギブソン(B)、ギブソン(A)?ちょっと分らなくなってきたけど、ギブソン(B)上がる感じのほうを使っていますね。僕は今20代です。」
- ●「僕はギブソン(B)ですね。上がる方。なんですかね、ギブソン(A)だと人の名前みたいな、上がると楽器みたいな感じかな。ギブソンさんっていそうじゃないですか。ジョンソンさん、みたいな。聞いたことないんであんまり、ギブソン(A)って言う人。僕の周りにはいないですね。僕は30代。」
人の名前みたい、というお話がありましたが、まさに!!元々は人の名前なんですよね。オーヴィル・ヘンリー・ギブソンさんという職人さんがいて、ギブソンというメーカーが生まれたました。この30代の方は、ベースを担いでいたバンドマンでしたが、知らないんですね。30代、若いですものね!!若い世代は『ギブソン(B)』が多かったですが、50代、60代もいらっしゃいましたね。
★楽器店の店員さんに聞きました!
結果としては、『ギブソン(A)』と『ギブソン(B)』。数は、半々。世代もバラバラでした。果たして、どっちが主流なのか???ますます分からなくなりました。そこで、今回は渋谷で楽器を扱うお店の人にも聞いてみました。
- 楽器店・店員さん①
- 「私は普通にギブソン(B)って言ってますね。もう私は40歳ですね。(お客様)もほとんどそうですね。もしかしたら、もう少し上の世代の方はすこし違う言い方されている方もいるかもしれないですね。私なんかだと普通にギブソン(B)って聞くほうが多いですかね。そんなに気にはしないですけども(世代は関係ある?)あんまり関係ない気はする。でも比較的、ちょっと上の世代のほうがそういう言い方する人がいるかなっていう感覚はある。ギブソン(A)いう言い方をする人も中には確かにいるんで。」
- 楽器店・店員さん②
- 「ギブソン(B)ですね。海外の人はギブソン(A)って言うが方が多いかもしれないです。お客さんとかが来て話をしていると。日本人も人によるんでしょうけど、ギブソン(B)のほうが多いような気はしますね。別のメーカーとかで『アイバニーズ』ってメーカーがあるんですけど、世代によっては『イバニーズ』と言ったりする人もいたりとか、ちょっと分からないですね。」
店員さんたちのお話では、今は『ギブソン(B)』がほとんど、という印象があるようです。さすがに海外の方は『ギブソン(A)』が多いようですね。店員さんからするともちろん『どちらでも構わない』そうです!!それにしても、昨日はいくつかの楽器店を見て周りましたが、お客さんが多くてビックリ!若者から年配まで各世代の方がいらっしゃいました。
外国の方も多かったです!
★ギブソンといえば、宮川左近ショーと暁伸さんだね!!
最後に、こんな声がありました。
- ●「ギブソン(A)ですね。別の銘柄でジーンズでボブソンっていう銘柄が昔あって、今もあるのかな?だからそっちの発音につられてギブソン(A)、ボブソンになる。知っています。と言っても洋楽じゃなくてお笑いなんですけどね。関西の方でしか、たぶん、御存じないかと思うけど、昔、宮川左近ショウという浪曲のトリオがいて、そのギター担当の人が持っていたのがギブソン(A)。もっと古い、漫才でミスハワイ・暁伸というのがいて、その暁伸さんが弾いていたのもギブソン。♪これは素敵だ、ちょいといかす~♪、が暁伸さんで、♪毎度、みなさま~おなじみの~♪、が宮川左近ショウ。だからお笑いからギブソンに入る人ってほとんどいないと思う。珍しいと思う、というか変わり者というか。いや、やっぱりね、私、指が不器用なもんでFが押さえられない。そこで挫折したもんでギターというものには全く触れられませんでした。」
珍しいパターンですね!!ギブソンといえば、宮川左近ショウと暁伸さん!!宮川左近ショウは昭和期に活躍した浪曲漫才トリオ。ギター担当の松島一夫さんが使っていたのがギブソン(A)でした。そして、暁伸・ミスハワイも昭和期に活躍した夫婦の浪曲漫才コンビ。暁伸さんが使っていたのもギブソン(A)でした。
いかに広く愛されているのか、が分かります。ずっと昔から、いろんな人に愛用されてきたギブソン。『ギブソン』という名のブランドがなくならないといいですね。

近堂かおりが「現場にアタック」で取材リポートしました。