新年度を迎え、入社式が行われた企業もありました。そして街中には、新社会人となった初々しい姿がありました。厳しい世の中ではありますが、頑張ってほしいですね。一方で、どれだけの企業が新入社員を迎え入れることが出来たのか?気になるところです。そこで・・・。
「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)7時30分過ぎからは素朴な疑問、気になる現場にせまるコーナー「現場にアタック」、2021年4月2日(金)は、金曜日恒例サラリーマンの声。『あなたがお勤めの会社は今年、何人の新入社員が入りましたか?』というテーマでお話を伺いました。
★新入社員、入って来ましたよ!
- ●「9人です。ここ2・3年でいうとやや多いほうですね。私も今朝見て、ビックリしたんですけど、こんなにいるんだって。業績的には悪くはないみたいです。悪かったらあんなに人数いないと思いますんで。人手不足は否めない、やっぱり。どこも一緒で私を見れば分かるように年齢層が高いんでやっぱり若返りを図らないと先々が厳しいんで。」
- ●「大体20人くらい。ウチは踏ん張って減らさないみたいです。減らすと将来きつくなるので頑張って減らさないようにしたということみたいです。」
- ●「今年は全部で300人くらいじゃないですかね。少ないと思います。いつもはもっと採ると思う。500人は超えるくらい。メーカーですね。メーカーは大変ですね。(大変でも300人も採れる)そうですね、採らないといけないというのもある。そこの代だけ全部抜けちゃって、技術が途絶えるとかそういう年代が急に抜けちゃうと、というのもあるんで毎年、ある程度は採らないというのもあると思います。」
300人!?スゴイ!と思いましたが、それでも今年は少ない!!いつもは500人以上だということですが、減ってもある程度の人数を確保する会社もあれば、踏ん張って減らさないようにした会社もありました。厳しい状況だけれども、将来の為には雇用しないと会社が成り立っていかない、ということでした。確かに、新しく人を入れていかないと、先細っていってしまいますものね。
★新人を雇う体力がないのよ・・・
しかし、新人を雇える体力がある会社ばかりではありません。こういう声もありました。
- ●「ウチ入ってない、ゼロ。もう新入社員が入るような会社じゃないんで、小さな会社なんで。繊維・縫製業。ベテランさんしか仕事にならないんで、どうしても経験者だけ入れるっていう。(ゼロから育てて)というのは今、なかなか若い子は入って来ないし、その経費を考えるよりベテランさんを入れて即戦力でやる。」
- ●「ベンチャー企業なんで新卒採ってないんですよ。会社はまだ6年目。まだ20人くらいの会社なんで新卒を採るといっても、例えば採りたくても1名とか2名、全体の割合からすると。そこに採用コストかけて採るかというと、なかなかそれはムズカシイ。もちろん、若い人は欲しいんですけど、こういう状況なのでまだまだ業績が不安定ですから、そういう会社の事情があってすぐにはって感じですね。」
- ●「ウチ?いや入ってない、ゼロ。新入社員は3・4年は経つかな。足りてないといえば足りてないけどね。育てる時間がないんで経験者を雇ってる。年齢的に高くなってきちゃってる、とは言え、雇わなければいけないっていうのもあるんで。今日から70歳、努力義務となるとなかなかね、その辺の人たちに辞めてもらうわけにもいかないんで。本当は世代交代させないといけないんだけど、中小なんで大変ですよ、その辺は。」
中小企業は大変です。新卒の社員を育てる余裕がない。時間もコストもない。だから、即戦力の経験者やベテランに来てもらうことになる。そして、昨日施行された、改正「高年齢者雇用安定法」。企業は、70歳まで働ける環境を作ることが「努力義務」となっています。高齢者の雇用機会確保も新卒採用も、というのは・・・
ただでさえ大変という中小企業としてはなかなか悩ましいですよね。また、今、コロナでイレギュラーが多いんで、新人が入ってきても手取り足取り教えてあげる余裕がないと言う人もいました。
★「社長スゲエな」「色々あったので気を付けて」
そんな中、入社式に出席した新入社員の方がいました。
- ●「47人、今日の入社式で言ってたんで。なんか、やっぱコロナ禍で自分も、周りの人も守っていかなきゃいけなくなってくるから、しっかりと自己管理とか、管理をしっかりしていかなきゃいけないという話と、コロナウィルスの影響で出来ない事がたくさんあるからこそ、変えていかなきゃいけないことを自分で考えていってほしい、みたいな話をしていました。やっぱ、社長スゲエなって思いました、たぶん、自分、あんな話できないんで。」
- ●「僕も新入社員なんですけど、770人くらい。入社式もありました。民間じゃないんでアレなんですけど、この世の中のためにっていう風なお話があって、公務員で、今のご時世ちょっと色々問題もあったので、そういうことも気を付けてってことだったので。(霞が関の方)そうです。まんま、そこではないですけど、本当にああいうことがあった直後なので、結構、色んな方から気を付けるようにって。色々ありますけど、頑張るって気持ちは変わらないですし、これから頑張っていければと思ってます。」
霞が関・・・。「いま騒がれているところ」ではないそうですが、色々な方から「気を付けて」というお話があり、ちょっとピリピリしたムードがあったそうです。(気を付けるのはどっちだよ、という気もしますけどねぇ・・・)
本来なら新人の手本となるべきなのに、気を付ける例になってしまって・・・。最初の会社のように「社長スゲエな」て思われるような言葉を伝えてほしいですね!