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Channel: 現場にアタック – TBSラジオ FM90.5 + AM954~何かが始まる音がする~
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日本中で相次ぐ、ハオルシアの大量盗難事件

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森本毅郎・スタンバイ!ロゴ

★多肉植物の一種「ハオルシア」が話題

植物の「ハオルシア」、知っていますか?ハオルシアは平均7~8センチほどで、育てるのに10年以上時間がかかるのが特徴の植物です。その、ハオルシアが、今、話題になっているんです。「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)の「現場にアタック」で田中ひとみが取材しました。

現場にアタック(田中ひとみ)

まずはじめに、なぜハオルシアが話題になっているのか。日本ハオルシア協会の林雅彦さんのお話です。

★被害総額13億円!立て続けに起こるハオルシアの盗難事件

日本ハオルシア協会の林雅彦さん
「去年の8月から、愛好家の温室に泥棒が入る被害が全国で相次いでいる。全部で17件くらい。基本的に高いもので、大きくして売ると相当な資金になる。被害総額13億くらいになってます。大問題です。」

ハオルシアの愛好家の数は国内で300人ほどと言われていて、全国各地の温室・ビニールハウスで栽培されていますが、ここ1年で17件もの盗難事件が起きています。

森本毅郎スタンバイ!

ハオルシア

森本毅郎スタンバイ!

これくらいの大きさです(爪楊枝と比較)

なぜこの植物がそんなに人気なのかというと、ズバリ、“見た目の美しさ”。「窓」と呼ばれる半透明の葉っぱのハオルシアが人気で、中には、10万円を超えるほど高価なものもあるようなんです。ただ、数百円で買えるものからあるので、ライトな層から愛好家まで、購入する人は30万人以上いるそうです。ちなみに上の写真のものは、昨日1000円で購入しましたが、きれいなハオルシアは下のような感じ・・・

森本毅郎スタンバイ!

「窓」が綺麗なハオルシア(日本ハオルシア協会のHPより)

 

高価なものは特に狙われやすく、育てている温室に泥棒が入ってしまうんですが、被害に遭った方に、「どんな状況だったのか?」匿名という条件でお話を伺えました。

★自宅から離れた場所にあるハウスが狙われた!

ハオルシアの盗難被害にあわれた方
「在住は東京なんですけどハウスは埼玉県なんですよ。休みの日に一週間に一回、観に行ってたんですが、2月の3週目の土曜日に行った時温室のドアが開いててちょっと疑問に思ってたらすべて盗難されていた。カラッポ状態でした。数百万円分いってるのかな。と思います。」

実は、自宅とは少し離れた場所に温室を持っている愛好家の方が多く、夜中は人通りも少なく、しかもビニールハウスなのですぐ入られてしまうので、これが被害の原因のひとつになっているんです。

そしてもうひとつ。ニュースでも報道されていますが、ハオルシアが盗難される直前に、犯人らしき人物が温室を見学に来たといいます。その見学を断ることはできないのか、そもそもそんなに見学者が多いのか、聞いてみました。

 

★ハウスに見学者が訪れる訳

ハオルシアの盗難被害にあわれた方
「けっこう来られます。見せて欲しいっていう外国の方が。月に1~2度くらい。外国で育ったものを交換したりしてるんですよ。それでまた新しい自分のオリジナルを作って。いろんな方が来られるんで、怪しいかな?というのはいたんですけども、断りづらいんです、はい。」

いろいろなひとがオリジナルで作ったハオルシアを交換して、また新しいハオルシアをつくっていく。そこが楽しみ方のひとつだということです。この方も、自分の作品を持って海外に交換しに行くので、ハウスへの見学者を断りづらいのが本音・・・。

では、盗まれたあとはどこへ行ってしまうのか。海外の植物事情に詳しい、国際多肉植物協会の小林 浩さんのお話です。

★日本はハオルシア先進国!盗まれたハオルシアは、中国の闇サイトで販売されている?!

国際多肉植物協会 小林 浩さん

「ハオルシアは、日本人が非常に好んでこの数十年間そうとう改良してきた。日本のレベルは世界一で抜群という状況です。それを、この5~6年で中国・タイ・韓国・台湾の人が目をつけまして、最近ではヨーロッパ・アメリカ・インドでも注目されて、値段もどんどん上がり特に去年は1月に30万くらいだったものが、春~夏にかけて倍になり、秋には100万を超した。防犯するより仕方ないです。それでも3回4回入られている人もいて、鍵を付けるとか温室を鉄骨に作り変えるとか、そういうことです。」

元々は南アフリカの植物ですが、日本の愛好家によって改良され、もはや「別もの」として、海外で人気なハオルシア。ひとつ100万円以上という、日本の相場以上で取引されている例もあるそうです。

森本毅郎スタンバイ!

時価200万円とも言われる、大変高価なハオルシア(日本ハオルシア協会のHPより)

ハオルシアは一つ一つの見た目が特徴的なので、見分けも付きやすいのですが、どうやら、中国の闇サイトで販売されているハオルシアが、「日本で盗まれたものと似ているのでは?」 という意見もあるようです(似ているだけかもしれないのでなかなか摘発はされず・・・)。

犯人は、まだ全て捕まっているわけではないので、一刻も早い解決がのぞまれますね。

 


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