コロナ禍で飲食業界が大変な中、売上好調なのものがあります。それは「鳥のから揚げ」。
先月には都内の百貨店で、今急増しているから揚げ専門店を全国から集めたイベントが開かれました。また、唐揚げ専門店の市場規模は、去年は853億円だったのが、今年は1035億円に拡大しているそうです。
このブームの背景と行方について、12月9日TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で取材報告しました。
まずは、なぜ今から揚げブームが起きているのか、日本唐揚協会の八木宏一郎さんに伺いました。
★からあげブーム!?
- 日本唐揚協会 八木宏一郎さん
- 「この唐揚げブームというのは2008年のリーマンショック、そして2011年の東日本大震災、そして今年2020年のコロナ禍、と言うと天災によって外食を控える、そして節約志向、巣ごもり消費で、家で自炊をしていこうというところで、唐揚げ専門店だけではなく、いろんなお店からテイクアウト、そしてデリバリーというのが、今年一番最高潮に達しているという状況です。鶏肉の相場に関して言えば、今年2020年に入ってから、またあの鶏肉の相場が下がってますので、鳥メニューがですね広がりを見せていくんじゃないかなと思います」
八木さんによると、から揚げブームは大きく分けて2つ。第1次から揚げブームはから揚げが外国産業に登場した63年から80年代後半まで。そして今は2009年から続いている第二次から揚げブームだったんですが、それがさらに、コロナ禍のテイクアウト需要の高まりで、最高潮に達しているそう。

「日本唐揚協会」の公式サイトから
ブームといっても、コロナで外食産業の営業がままならないため、鶏肉消費は全体としては落ち込んでいて、鶏肉の相場は下がっている。そのことで、安く提供できることもあり、さらに「から揚げのテイクアウト」がウケていると。
そんな中、専門店の形も進化していました。「東京から揚げ専門店 あげたて」事業本部部長平石貴大さんのお話です。
★オンラインデリバリー限定のからあげ専門店
- 「東京から揚げ専門店 あげたて」事業本部長 平石貴大さん
- 「オンライン上でデリバリー専門の唐揚げ専門店を運営しております。仕組みと致しましては、基本的には、飲食店に製造業務委託ということで、注文が入ったら、その注文入った商品をお店で作って、そこに様々なデリバリーチャンネルの配達員が取りに来てお客様に届ける、その取次ぎということで、その真ん中に入っているような感じになってますね。やはりコロナになって売り上げが上がったっていうのはありますね。コロナの影響で、2月3月ぐらいから徐々に上がって、その後、ちょょっと皆さんがコロナに慣れてきて外出するのが多くなったってので、ちょっと下げ気味にはなったりはするんですが、基本的には上がり調子ですね。120%140%ぐらいまでは上がってんじゃないですかね」
店舗もキッチンも持たない「ゴーストレストラン」と呼ばれる形態のからあげ専門店。

「東京からあげ専門店 あげたて」公式サイトから
オンラインで注文が入ると、注文者の近所にあるレストランでからあげを作ってもらい、それをデリバリーサービスの配達員に届けてもらうと言う仕組み。ここは注文を受けて、レストランと配達員に指示をするコーディネートだけを行う形です。
お店が自分でデリバリーを行おうとすると、デリバリー用の容器などを全部準備しなくてはいけない、人件費もかかる、それによってメニューの単価を上げなければならない、などの問題があったのですが、ここはその問題を解消。全国150のレストランと提携して、安く手軽にからあげを家に届けると言うことで、お店にも、お客さんにも、喜ばれているそうです。
ということで、市場規模は拡大し、業態も多様化して、ますます加速しそうなから揚げですが、実は、この先、不安材料が出てきてしまったそうです。再び日本唐揚協会、八木さんのお話。
★鳥インフルエンザで危険信号
- 日本唐揚協会 八木宏一郎さん
- 「もう本当に最近入ってきたニュースでは、世界的に鳥インフルエンザが流行するんじゃないかと。ひょっとしたらこれが、価格を上げるようになるんじゃないかなと、今、注視しております。外国産の輸入肉が下がっているという情報もありますが、これからまたちょっと注視していかないといけないなと思ってます。」
今、世界的な鳥インフルエンザによる価格の高騰、輸入減の問題が浮上しているそうなんです。
日本でも、今月、宮崎県、広島県、奈良県で発生。香川、兵庫、福岡でも発生していて、殺処分は過去最悪を更新している状況。鶏は牛や豚よりも飼育スピードが早いので多少はカバーできるそうですが、ブームの中、世界的な感染拡大で、危機感も持っていました。