今日はお肉まわりの新技術のお話。今年は、テイクアウトやおうちご飯が増えていますが、中でもおうちBBQが人気だそう。自宅の庭やベランダでのBBQなら、感染拡大を気にせず手軽に気分転換ができますからね!そこで・・・。
「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまる「現場にアタック」!!今日10月12日(月)は、『おうちBBQ人気で注目!お肉まわりの新技術!』というテーマで取材をしました。
★大人気!煙の出ないカセットコンロ”やきまる”
ただ、おうちBBQで、みなさんが気になるのが煙。ご近所に流れるのはよくないし、マンションの火災報知器鳴っては大変。そこを狙って開発された新技術のカセットコンロが売れている。どんなものなのか。岩谷産業株式会社カートリッジガス本部 担当部長の多田剛さんのお話です。
- 多田剛さん
- 「煙が出にくい、というのが特徴になのですが、1つは鉄板の温度、これが250度以上になると煙が発生しやすいと。もう1つは肉の脂が落ちたときに、それに引火したときに煙が出てしまうと。この2つをクリアするような家庭用のカセットコンロになります。250度以上になると煙が出てしまうということ、もう一つ実は、今度210度を下回ると肉がべちゃっとして、おいしく焼けないというのが分かりまして、炎と鉄板との間の距離、こちらをうまく調整することで、焼き面の温度のコントロールができるように出来たんですけども、これが非常に難しくてですね、高さと火力の組み合わせというのは無限にありまして、これはもう地道な作業で、高さを一段一段変えながら、パワーも変えながら、実験いたしましたですね。緊急事態宣言が出てから出荷はだいたい2倍くらい。好調に推移しているというのがあると思います。」
焼肉なのに煙が出ない、というこの商品。その名も「スモークレス焼肉グリル やきまる」というカセットガスコンロで、これがおうち需要にマッチして大人気!緊急事態宣言が出てからは、工場フル稼働で作っています。
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こちらが「やきまる」です!
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やきまるの中はこんな風になっています。
焼き面の温度をコントロールし、さらにお肉の脂が炎の上に落ちない設計で煙をクリアしました。実は、イワタニでは「やきまる」の前にも焼肉専用機があったのですが、これが思いの他うまく売れず「また売れないんじゃない?」と社内でも言われたそうですがが、多田さんたちは、地道~な実験を重ね、ついに煙の出ないコンロを完成させました!
多田さん曰く「美味しいお肉が美味しく焼けるのは、もちろんですが、そこそこのお肉が、こんなに美味しく焼けるのか!と我ながら感激した」と(笑)。
疑い深い私は、本当に煙出ませんか?と聞きましたが「水蒸気は出ますが、煙は出ません!ただし、焼けたお肉を放置して焦げると煙が出るので気を付けてください。あ、あと、匂いは出ます・・・」(もしかしたら、これは次の課題!?)
★ついに夢の実現!”冷めないステーキ”
さて、もう一つ気になるお肉まわりの新技術は『ステーキ屋 松』で使われているもの。こちらはどんなものなのか?松屋ホールディングス広報担当 青木葉子さんに聞きました。
- 青木葉子さん
- 「弊社が使っている鉄板が溶岩石のプレートになります。溶岩石の特徴としまして、冷めにくい、遠赤外線の効果でお肉にじんわりと熱が通るのでお肉のおいしさをぎゅっと閉じ込めることができますので、口の中にお肉のうまみがじゅわ~っと広がる、そんなものを演出したいと思い、こちらを採用いたしました。最後まで、冷めちゃったという話もなく、洗い場まで持ってくるときにもお水をかけると、シャーっと音が出るくらいまで熱い状態になっていますので、召し上がられる最後まではお肉が焼けるくらいの熱さはありますね。
女性のお客様が、最後まで断面をジュウジュウみなさん焼いてから召し上がってましたので、最後までお楽しみ頂けてるのかな、という風に感じてはいますね。」
鉄板ではなくて、溶岩石のプレートでステーキを出しているんです。溶岩石はとにかく冷めにくい。お客さんが食べ終わって、洗い場に運んだプレートもまだシャーというほど!
そして、遠赤外線効果でうまみが閉じ込められ、溶岩石に開いた穴がうまみは残し、脂を吸収するのでヘルシーに焼ける。250度に温められたプレートに、お肉をレアの状態で乗せて提供するので、自分の好みの焼き加減で最後まで食べられる、と好評!
正直、ステーキって出てきた時がピークで、どんどん冷めてしまうものですよね?だから”冷めないステーキ”とは、ある意味”ステーキの夢!”これが実現したのです。いわゆるキャンプ用品で、BBQ用のものはありましたが、個別の溶岩プレートでの提供は松のオリジナル。
★『松のプレート』おうちにも欲しい~!
これは、おうちBBQ人気が高まっている今、一枚おうちにあったらいいな、と、ふと思いついたので、「市販しないんですか?」と青木さんに提案してみました。
- 青木葉子さん
- 「いま、その話はまだちょっと出てはないんですけれども、確かにいま、おうちBBQとかベランダでっていう話はありますので。これ一枚で最後まで熱々でお召し上がり頂けるので、気軽にお家にあるとなると、やっぱり、うん、なんかこう鉄板の上で、家で食べられるというのはちょっと特別感があるかな、っていう風には感じますね。あ!でも実際これ、BBQ好きの方とかお肉好きの方は目に留まってくださるのであれば、で、これをきっかけに『松屋ってステーキ屋さんやってるんだ!行ってみようかな?』って思って頂けるきっかけになれるのであればちょっと検討はしてみたいとは・・・。なかなか飲食店で鉄板を売るっていうのはあんまり見ないとは思うんですけど、逆にそれはおもしろいのかな、と思いますね。」
『松のプレート』!!なくはないかも?!これがあったら、キッチンで料理したものをベランダで食べていても、冷めないわけですから、快適なおうちBBQができると人気になりそうです!
ただし、溶岩石のプレートは重い…。松でもサイズや形に試行錯誤した。また、冷めにくいがゆえに、熱いうちに水をかけるとピシっと割れることもあるとか。
とはいえ、お肉を美味しく食べる新しい技術、出てきていますよ。コロナで家庭での食事が増えたので、こうした新技術、ますます進みそうですね!
![「現場にアタック」近堂かおり](http://static.tbsradio.jp/wp-content/uploads/2016/03/sump_kondokaori-300x300.jpg)
近堂かおりが「現場にアタック」で取材リポートしました。