コロナ禍で今問題になっているのが「コロナ虫歯」、虫歯が増えているんです。9月30日TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で取材報告しました。
まずは「コロナ虫歯」の実態について、都内にある水野歯科医院の歯科医師、水野克政さんにお話しを伺いました。
★知らない間にコロナ虫歯!?
- 水野歯科医院 歯科医 水野克政さん
- 「コロナで外出を自粛したりとか、通常よりも家にいる時、お菓子を食べたりとか、甘いもの飲んだりという機会が多いんで、それによって虫歯が増えたり、歯周病が進んでしまっているケースはあると思います。それで歯科医院に受診するっていうのも控えてるっていう方は、見えない虫歯っていうのが進行しているとは思っています。感染が気になっているっていう問い合わせは結構多かったりとかして、今まで定期的に来ていた患者さんが来なくなって、しばらく間空いてるなと思ったら、急に歯が痛いとか、歯が揺れているとか、虫歯に限らず歯周病の状態が進行しているという事はありますね。」
★殺菌ではなく滅菌!
確かに、コロナで自宅時間が増えて、お菓子の量が増えたという方は多いのではないでしょうか。そして、歯医者では、歯科医と顔を近づけて、口を開けて治療を受けるので、感染しそうで怖い、歯医者を行くのを控えている、という人もいるようで、その結果「コロナ虫歯」とも呼べる虫歯がが出ているようです。歯周病などを放置していると最悪の場合、歯を失うケースもあるので、なるべく定期健診はサボらないで欲しいということでした。でも、本当に歯医者に行って大丈夫なのか?その対策を伺いました。
- 水野歯科医院 歯科医 水野克政さん
- 「全ての器具をしっかり消毒していて、基本的には滅菌ですね。殺菌と滅菌ってのはちょっと違うんですけれども、殺菌っていうのは、対象や程度は保証されてないんですけれども、1%の菌を殺して99%が残ってる状態でも殺菌したって言えちゃうので、0になってるわけじゃないんですね、菌が。滅菌だと完全に全て無くしてるような状態ですね。元々コロナになる前から滅菌している、どこの医院さんもそういう対策はなされてると思います。恐怖を感じることなく治療はできるのかなとは思いますね。歯科治療でコロナの予防ができるっていう論文はないので何とも言えないんですけれど、重症化、コロナになった際の重症化予防はできるっていう論文は出てたりします。例えば歯周病は全身疾患に影響するっていう論文はあるので、口の中の状態をよくするっていう事は、免疫が保たれるって事なので、それは体にとっては良い事なんじゃないかと思います」
院内感染対策については、高気圧で高温の蒸気を出して全てのウイルスを滅菌する「高圧蒸気滅菌器=オートクレーブ」という機械で全ての器具を滅菌、マスクに加えフェイスガードで対策しているそうです。ただ、水野先生によれば、定期健診だけでなく、コロナの日常で、もう1つ気をつけた方がいいことがある、ということでした。
★マスクも危険?
- 水野歯科医院 歯科医 水野克政さん
- 「マスクをしていることによって、大きく笑ったりする機会って少なくなってたり、後は鼻で呼吸がしづらいから口呼吸をするってことで、口の中が乾燥したり。口の中が乾燥するということは、やっぱり唾液が出てこなかったりという事があるにで、唾液っていうのは、お口の中を洗い流してくれる、菌とかを、洗い流してくれる自浄作用というのがあるんですけれど、そういうものが少なくなったりしてくると、それが虫歯に繋がったりというのはあるかなと思います。例えば食事の時とかに、よく噛んで食べたりとか、後はガムを噛んだりとか、噛む事によって唾液腺を刺激して唾液の分泌につながったりするので、いつもより噛む回数を多くしてみたりするといいかもしれない」
コロナで手放せなくなったマスクですが、気をつけないと、唾液が出にくくなって、口の中の環境が悪くなるので、意識的に噛むことをした方がいいようです。