政府が、新型コロナ感染防止対策として打ち出した接触確認アプリ「COCOA(ココア)」。そのアプリを補完するアプリが、便利すぎるとして今話題になっています。9月9日TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で取材報告しました。
そのアプリを開発したのは19歳の学生でした。愛知工業大学情報電子専門学校に通う坂井田逸斗さんのお話です。
★話題の「三密チェッカー」
- 坂井田逸斗さん
- 「今回作ったのは「三密チェッカー」っていうアプリで、密閉・密集・密接といった三つの密を記録することができます。6月19日に厚生労働省からココアがリリースされ自分でも使ってみたんですけど、ココア出来るのは陽性者とすれ違ったかどうかが分かるという感染の拡大を防ぐための機能だけだったので、感染を事前に予防できる機能があったらいいと思って、三密チェッカーを作りました。電車で通学してるんですけど、人が多くて危ない状態だったので、ちょっと心配でした。それとココアの機能が少なかったということもあって、このアプリを作ろうとしたっていうことです。ココアのアプリだけでは物足りないと思っている方に、この三密チェッカーのアプリを使ってもらって、自分の行動を見直すきっかけになってくれればと思います。」
坂井田さんはアプリ甲子園で入賞したこともある若きプログラマ。「COCOA」をダウンロードしてみて「機能の少なさに驚いた」ということで、「COCOA」を補強するアプリを作ろうと思い、開発しました。すごいのは、完成までたったの2週間!「COCOA」が話題になっている内にリリースしたい、ということで徹夜しながら作ったそうです。
7月5日、Googleのアプリストア「GooglePlay」でリリースしたところ、現在は4万ダウンロードを超えました。そんな政府のアプリを補完すると話題の「三密チェッカー」。どんな機能があるのか詳しく伺いました。再び坂井田さんのお話です。
★どんなもの?
- 坂井田逸斗さん
- 「三密の状態を測定できるっていう機能と、15分おきに自動で測定した結果からグラフで確認できるっていう機能と、都道府県別の「COCOA」の普及率を確認できるって言う機能と、最後に全国の最新情報を確認できるっていう、大きく分けて四つの機能です。このアプリは15分おきに三密の状態を自動測定できるんですけど、自動測定した結果から1日の内のどの密の割合が多かったか、どの日が危なかったかをグラフで確認することができて、また20日分のデータを記録できるので、どの時間帯に危なかったかなどパッと見て分かるようになっています。」
COCOAは、感染者と接触したかどうかが後でわかるアプリですが、三密チェッカーは、感染者かいるかどうかはわかりませんが、危険な三密状態に自分がいないか、事前にチェックするアプリです。
その「三密の状態の測定」は、スマホのマイクで騒音を測定したり、Bluetoothで近くにスマホを持っている人がどれくらいいるか測定したりして、今、三密環境にいるかどうかを判断して教えてくれます。そしてそれを「15分おきに自動測定」して、データとして蓄積します。これによって「今日の何時にどこで三密状態だった」とかがわかります。
さらに、「これまでの日別危険度」や「一日の時間別密状況」などがグラフでわかるので、月曜が危険とか、午後の行動を変えた方がいい、など、危険な行動を見直せる仕組みです。
他にも「今日すれちがった人数」「密だった人数」「都道府県別の感染者数」「COCO 」をダウンロードしている人の数」なども出てきます。
なので、いつ開いて見ても「感染者との接触はありませんでした」しか出てこない「COCOA」より、開く楽しみがあるというのが人気の理由となっています。
大人気の「三密チェッカー」ですが、今後はどうなっていくのか?伺いました。
★家庭内感染予防も?
- 坂井田逸斗さん
- 「友達が iPhone を使っている人が多くて、このアプリまだ Android 版しか作ってなくて、iOS 版も早く作りたいと思っています。まだ今は不具合の修正が終わってなくて、忙しいので、これから頑張りたいと思ってます。このアプリはまだ自分がどういう状態に置かれているかっていうのを確認できる機能だけなので、家族をあらかじめ登録しておいて、その家族の状況から判断して二次感染を予防できるって言う機能も付けたいと思っています。最近は家庭内感染が増えているという風にニュースでやっているのでその予防もできたらいいなと思います。」
ニュースに敏感に反応していて、今後は家庭内感染を防ぎたいということでした。そして何より、ユーザーの多いiPhoneにも早く対応させたいと言うことでした。