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Channel: 現場にアタック – TBSラジオ FM90.5 + AM954~何かが始まる音がする~
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TOEICが抽選方式に!?コロナ禍の資格試験、試行錯誤

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昨日Twitter上で、英語民間試験の「TOEIC」が話題となりました。なぜかというと、10月実施予定のTOEICの申込方法が、通常通りの先着順ではなく抽選方式となり、当落の通知が一斉に届いたからなんです。コロナ禍で各試験の実施団体が試験方法を模索しています。8月18日(火)TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で中村友美ディレクターが取材報告しました。

 

中村友美の現場にアタック〜コロナ禍の資格試験、試行錯誤http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20200818073908

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)

 

★コロナで試験が中止になったため、再開後に申し込み殺到

そもそもTOEICはなぜ抽選方式になったのか。運営母体に直接聞いてきました。「国際ビジネスコミュニケーション協会」の浦西義之さんのお話です。

「国際ビジネスコミュニケーション協会」浦西義之さん
新型コロナウイルスの影響によりまして、なかなか予定していた試験会場を手配することが極めて難しく、今年の3月以降、6月まで実施を中止させて頂きました。10月4日実施分に関して、8月5日正午から先着順で申し込み開始する予定でした。ただし想定数を上回るかなりの受験者の皆さんのアクセスを頂き、申し訳ないんですけどもシステム不具合が発生し、受付そのものを中断せざるを得ませんでした。このまま先着順という所のシステムに耐えうるのが厳しいという判断をさせて頂き、抽選方式という新たな制度を導入させて頂きました。

元々試験は9月から再開予定で、先月受付を開始したところ申し込みが殺到しサーバーダウン。10月分に関しても同じ事態になってしまって、アクセス集中を防ぎ公平性を期すため抽選に切り替えたということです。申し込み人数約10万人に対し、席数は2万2000人分、倍率としては5倍弱。TOEICのスコアは就活や、企業内での昇進の基準にも使われるので切実な人も多いはず。今後は1か月に1回程度の開催だった所、午前と午後2回に増やすなど対策をとっています。

★コンピューターで受験「CBT試験」のメリット・デメリット

そんな中、同じく英語民間試験の英検では、新しい試験方式「CBT試験」を8月から全国に拡大させ、受験機会を増やそうとしています。CBTとはComputer Based Testing、つまりコンピューター上で受ける試験です。実際にこのCBT試験を受けたという英語の予備校講師、森田鉄也さんに、メリット・デメリットについて聞きました。

英語の予備校講師、森田鉄也さん
今まで多くの試験というのは紙でやることが多かったと思うんですけど、全部コンピューターを使った行う試験になります。パソコンさえ貸し出せば、もしくはそこにあるパソコンを使えば、どこでも全国受けられるというのがポイント。英検の面接試験とか、他にも面接形式を持っている試験があるんですけど、画面に面接官みたいな人が映るので、それに対して答える。デメリットは、他の人の答えが聞こえてしまう。あとは面接試験であれば人と人とのコミュニケーションなので、それに対してコンピューターだと味気もないし、やりにくいっていう声もありますね。

CBT試験は、カンニングなど不正防止の観点から、専用のパソコンが並べられ試験監督も配置された「テストセンター」での受験。もしくは学校や企業などで、貸し出されたパソコンを使っての受験 という形が多いようです。

メリットは受けやすさ。従来だと試験は月1回ペースですが、英検のCBT試験の場合は毎週土日の実施、会場は47都道府県に1か所以上設けられています。

デメリットは、通常の面接試験は一人ずつ部屋に呼び出されて行うけれど、これがパソコン画面上の架空の面接官との会話が録音される形になる。ヘッドホンをしているとはいえ、周りの人の声も聞こえてしまう。英検では隣の人と問題を変えるなど配慮をしているけれど、他の英語試験では隣同士が同じ問題を解いているものもあるらしく、カンニングしようとすればできてしまいます。

★リモート試験官が監視。自宅でオンライン受験

試験のスタイルが変われば、不正をどう防ぐかという課題も出てきます。そんな中、TOEICでは今年7月から、団体の受験者限定ではありますが、自宅のパソコンで受験でき、常に試験の様子が監視される新しい試みを始めました。

「国際ビジネスコミュニケーション協会」永井聡一郎さん
受験環境は受験者様任せ。ここにリモート試験官のサービスを提供し試験環境をこちらで確認した上で実施できるようなサービスを整えました。試験官がパソコンにあるWebカメラを通して、替え玉がないかとか受験状況をモニターしている。今後はAI監視システム。目線の動き、スマホをもってないか、第三者が映りこんで試験の補助をしていないかそういった動きを検知する仕組み。24時間、安全な形でセキュリティの高い受験が可能。こちらも今計画しております。

「Zoom」のビデオ通話を通じ、試験官が自宅で受験している様子を監視。さらに今後はAIでの不正検知も検討しているということです。また、英語民間試験のTOEFLでもコロナ対策で9月まで自宅受験を導入。英語講師の森田さんが受験したところ、試験官がPCを遠隔操作できるなど、様々な不正対策を導入しているそうです。リモート試験官付きの自宅受験、徐々にですが広まりつつあります。


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